菜々緒:ゴシップサスペンスで映画初出演 「見た目の印象で嫌われた」過去を告白

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 モデルで女優の菜々緒さんが出演する映画「白ゆき姫殺人事件」(中村義洋監督)が、29日から全国で公開される。「告白」などで知られる作家の湊かなえさん原作のサスペンスで、菜々緒さんは謎の死を遂げる美人会社員・典子を演じている。今作で映画初出演を果たし、「自分の役柄がすごく重要な人物だったので重みを感じました」と語る菜々緒さんに、作品の見どころや共演者の印象などを聞いた。

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 映画は、菜々緒さん演じる典子を殺害した犯人を巡って、インターネットやテレビで人々のうわさが錯綜(さくそう)するゴシップエンターテインメント。犯人の疑いをかけられる典子の会社の同期・美姫を井上真央さんが演じ、事件を追うワイドショーのディレクター・赤星を綾野剛さん、また、ワイドショーに証言する関係者として、貫地谷しほりさん、金子ノブアキさんらが出演している。

 美姫はシロかクロか……匿名の人々によるツイッターへの投稿でネットは炎上し、報道も過熱化。ワイドショーで語られる証言も、それぞれの主観によって美姫の人物像や同一の出来事が違った表現で描かれる。人々のうわさや妄想で事件の真相が歪曲化されるストーリーについて、菜々緒さんは「現代社会の問題をリアルに取り上げている」と表現し、「誰でも被害者や加害者になる可能性がある怖さを感じた」と語る。

 実際、自身も「学生時代、会ったこともない人に嫌われることがすごく多くて。見た目の印象だったり、そういうものに惑わされる人がいかに多いかということを、感じることが多かったんです。だから、人々が口コミやうわさ話に左右されやすいということは、とても身近に感じられます」と実感を込める。

 また、「ストーリー的にも人物的にもすごくリアルさをついている作品」だといい、「実際にこういう事件があってもおかしくないと思うし、登場人物それぞれに共感できる部分があった」と語る。「現代社会においてはすごく身近に感じられる作品ですし、自分に置き換えて見ていただけるとより一層リアリティーが感じられると思います。話している人の証言によって同じシーンが異なった表現になるところも楽しんでいただけたら」と見どころをアピールする。

 豪華な出演者も今作の魅力だ。「周りのキャストのみなさんがベテランの方だったので、すごくプレッシャーを感じました」と菜々緒さんは率直に明かす。最も共演シーンが多かったのが井上さんだが、「井上さんは小さいころからお芝居されているので圧倒されました。勉強になる部分がすごく多くて、引っ張っていただいた」と印象を語る。

 井上さんは菜々緒さんと年齢が近く、カメラが回っていないときには「和気あいあいでした」。菜々緒さんは「すごく気さくに話しかけてくださった。時折ふざけたりして、現場をなごやかにしてくれるのが上手だなという印象を受けました」と楽しそうに話す。

 魅力的な原作、豪華な共演者たちに囲まれ映画初出演を飾った菜々緒さんだが、今作を「スタッフの方々交えて、みんなで力を合わせて作り上げた」ことを強く感じたという。「たとえば私の殺害シーンもそう。森の中でスモークをたいて、ライティングもこだわって。死体の出血を陰でポンプで出してくださる人がいたり。そういう1人1人が主役になっているような作品になっている」と語る。自身の役作りについても「原作ではフランス人の血が混じっているという設定だったので、肌の質感や髪形など人物像に近づけるよう作り込みました。それはメークさんだったり、衣装さんや小道具さんの工夫があってのもの」とチーム一体となって映画を作り上げたことを強調した。

 次回は、菜々緒さんのオフタイムや今後の目標について聞く。

 <プロフィル>

 1988年10月28日生まれ、埼玉県出身。2009年から本格的に芸能活動を始め、同年、「第7回ミス東京ガールズコレクショングランプリ」を受賞。雑誌「GINGER」(幻冬舎)でレギュラーモデルを務めるほか、ファッション誌、テレビ、CMなど幅広く活躍。12年に連続ドラマ「主に泣いてます」(フジテレビ系)に主演し、女優デビュー。13年には「ラスト・シンデレラ」(同)、「ミス・パイロット」などに出演したほか、ハリウッド映画「G.I.ジョー バック2リベンジ」の日本語吹き替え版で声優に初挑戦した。4月19日スタートの連続ドラマ「ファースト・クラス」(フジテレビ系)に出演する。井上真央さん主演で菜々緒さんも出演した「白ゆき姫殺人事件」(中村義洋監督)は3月29日から全国で公開予定。

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