MD松尾のヒット解析:大作ぞろいで大商い 「ジェイスターズ」が品薄

 TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の松尾さんは、その経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている。ベテランバイヤーがヒットの流れを解析し、今後の動きを予想する。

ウナギノボリ

 年度末ということもあり大作が目白押しでした。TSUTAYAでは、Vita本体とソフト同時購入で3000円引きになるセールを実施したことに加え、消費税増税前の駆け込み需要も手伝ったのか好調でした。トップは、人気戦国アクションの最新作「戦国無双4」(PS3・Vita、コーエーテクモゲームス)のPS3版でした。8位のVita版と合わせて前作の「3」と同等の売れ行きで、期待にこたえてくれたといえそう。

 PS3、PS4で発売された「メタルギアソリッド5 グラウンド・ゼロズ」(コナミデジタルエンタテインメント)も両バージョン合わせて前作の「4」と同じくらいの実績。「メタルギア ライジング リベンジェンス」や「メタルギアソリッド ピースウォーカー」からのユーザーの比率も上がっています。PS4本体との同時購入も多かったようです。「ジェイスターズ ビクトリーバーサス」(PS3・Vita、バンダイナムコゲームス)は絶好調で品薄でした。特に通常版の在庫がもっとあれば、より上位を狙えたかもしれません。

 ◇今週の動き

 「初音ミク−Project DIVA− F 2nd」(PS3・Vita、セガ)のVita版とPS3版がワンツーを飾りそう。予約も好調ですが、Vita版は若年層、PS3版は25歳以上と両ハードで年齢層がはっきり分かれているのが特徴。Vita版がトップに来るとみています。3位以下は「戦国無双4」など先週発売のタイトルが残りそう。「メタルギアソリッド5 グラウンド・ゼロズ」「ジェイスターズ ビクトリーバーサス」「マリオパーティ アイランドツアー」あたりも有力候補です。

 ◇ランキングは次の通り。(17~23日・TSUTAYA調べ・限定版含む)

1位 戦国無双4(PS3)

2位 メタルギアソリッド5 グラウンド・ゼロズ(PS3)

3位 ジェイスターズ ビクトリーバーサス(PS3)

4位 ジェイスターズ ビクトリーバーサス(Vita)

5位 マリオパーティ アイランドツアー(3DS)

6位 メタルギアソリッド5 グラウンド・ゼロズ(PS4)

7位 プロ野球スピリッツ2014(PS3)

8位 戦国無双4(Vita)

9位 ダークソウル2(PS3)

10位 プロ野球スピリッツ2014(PSP)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約550店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。96年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。02年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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