キャプテン・アメリカ:「ウィンター・ソルジャー」 アベンジャーズ崩壊の危機

(c)2014 Marvel.All Rights Reserved.
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 スーパーヒーローが一堂に会し話題を集めた映画「アベンジャーズ」から生まれたプロジェクト最新作「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」が19日から公開される。不動のヒーロー、キャプテン・アメリカやブラック・ウィドウ、ニック・フューリーら人気キャラクターたちがアベンジャーズ崩壊の危機に立ち向かう。

ウナギノボリ

 ◇世界で人気のアベンジャーズシリーズ最新作

 2008年公開の「アイアンマン」からスタートした「アベンジャーズ」シリーズは、アイアンマンやハルク、マイティ・ソーをはじめとした人気ヒーローが活躍するマーベル・コミックスから生まれた実写映画プロジェクトだ。シリーズ累計興行収入は9作品で24億5000万ドル(約2504億6000万円)を超え、「ハリー・ポッター」や「スター・ウォーズ」などを上回り、全米累計興行収入で歴代1位を達成している。

 「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」も、すでに公開されている米国では、今年の作品でのオープニング1位を記録。ロシア、オーストラリア、中国など50以上の国と地域でも1位スタートを記録している。

 今作は、2年前に起きた“アベンジャーズの戦い”でもリーダー的な存在として活躍したキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースが、これまでに苦楽をともにしてきた国際平和維持組織「S.H.I.E.L.D.(シールド)」から、ブラック・ウィドウ、ニック・フューリーとともに命を狙われるというストーリーだ。多大な犠牲を払いながら真相を追うスティーブたちの前にメタルアームを持つ“最強の暗殺者”ウィンター・ソルジャーが立ちはだかるが、スティーブはその顔に見覚えがあった……。

 ◇若手から大物まで個性的なキャスト

 「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」(11年公開)、「アベンジャーズ」(12年公開)に続き、キャプテン・アメリカを演じたのはクリス・エヴァンスさん。超人的な肉体とあらゆる攻撃を吸収する盾を持ち、人々の自由を守るために戦うスーパーヒーローという側面と、第二次世界大戦中に行われた「スーパーソルジャー計画」で生まれた英雄で、70年もの仮死期間をへて現代によみがえったため、かつての知人はほとんどいないという孤独な側面を併せ持つ難役を見事に演じている。

 スカーレット・ヨハンソンさん演じるブラック・ウィドウのアクションも見どころだ。今回は、シールドに追われるキャプテン・アメリカと行動を共にするブラック・ウィドウだが、キャプテン・アメリカとのロマンチックなシーンもあったりと、セクシーな女スパイの魅力を振りまいている。

 サミュエル・L・ジャクソンさんが演じるフューリーが大活躍するのもポイント。シールドの長官として裏方のイメージが強かったフューリーだが、今回はカーチェースを披露したり、追っ手に機関銃を乱射したりと、大暴れしている。さらに、キャプテン・アメリカの新たな相棒となるファルコン役のアンソニー・マッキーさんや、因縁のある敵役のウィンター・ソルジャー役のセバスチャン・スタンさん、世界監視計画を進めようとするシールドの高官、アレクサンダー・ピアース役のロバート・レッドフォードさんといった個性的な面々も陰謀渦巻くドラマを盛り上げている。また、海外ドラマ「リベンジ」で人気を集めているエミリー・ヴァンキャンプさんも、エージェント13役で出演している。

 ◇プロも魅了するキャプテン・アメリカのヒーロー像

 天才的な頭脳で次々と新兵器を開発するアイアンマンや、神でもあるソーをはじめ、きら星のように輝くマーベルヒーローの中で、空も飛べず、武器は硬い盾だけというキャプテン・アメリカは、一見すると派手さに欠けるように見えるかもしれない。しかし、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズを手がけた庵野秀明総監督が「ヒトを超えない大胆なアクションと、コンピューターグラフィクス(CG)に頼り切らない細かなディテールの積み重ねによる現実感に、シビレます」とコメントを寄せているように、ヒーローといえども等身大の人間であることは、最大の強みでもある。大企業の社長でいつも余裕の表情をみせるアイアンマンや、おおよそ人間離れしたソーと違い、生真面目な性格で現代社会と自身とのギャップに思いをはせるキャプテン・アメリカの姿に親近感を覚える人も多いのでは。

 また、キャプテン・アメリカの等身大のヒーロー像は、さまざまな個人情報を組み合わせて全人類を監視する計画との戦いでもある今回のストーリーにも、より身近さと現実感を持たせる効果をもたらしている。ビッグデータや個人情報の取り扱いに注目が集まる中、演出家のテリー伊藤さん、ジャーナリストの竹田圭吾さんや経済評論家の勝間和代さんといった辛口で知られる著名人が絶賛したのも納得の出来栄えだ。

 これまでのアベンジャーズシリーズのキャラクターが意外なところで出てくるだけでなく、さまざまな新事実も明かされるため、ファンならニヤリとさせられる場面もしばしば。シリーズ恒例となったエンドロール後の映像も用意されており、今後の展開も期待できそうだ。

 「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」は19日から全国で公開。3Dも同時公開。

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