「ヒット解析」でおなじみ、TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さんが、その経験と綿密な調査で、月間ランキングを大胆に予測する月1回の企画「MD松尾の月間ヒット予測」です。
ウナギノボリ
10年前の朝ドラ「花子とアン」 当時の吉高由里子インタビュー
2013年の7月は例年並みの実績でした。ビッグタイトルが乏しかった一方、ダークホースだった「地球防衛軍4」(PS3・Xbox360、ディースリーパブリッシャー)が躍進するなど意外な動きを見せた月でもありました。現在大ブレーク中の「妖怪ウォッチ」(3DS、レベルファイブ)が発売された月でしたが、当時は5位とスロースタート。今考えると驚きですね。
さて、今年の7月は「妖怪ウォッチ」の続編となる「妖怪ウォッチ2 元祖/本家」(3DS、レベルファイブ)がダントツでしょう。一方で、それ以外のタイトルが乏しく、ソフト市場全体ではやや低いとみています。ハード市場は単価の高いPS4が出ていることに加え、「フリーダムウォーズ」(SCE)などのVitaタイトルの動向次第では動いてくれるのではと期待しています。
「妖怪ウォッチ2 元祖/本家」は現在の予約数でみると「元祖」の方がやや先行。購買ユーザーはキッズ層が圧倒的とみられ、グラフィックのクオリティーが高く人気を集めそう。年末には初の劇場版アニメの公開も控えており、息の長いセールスが期待できるでしょう。
「俺の屍を越えてゆけ2」(Vita、SCE)も期待の一本。前作は1999年に発売されたPS向けタイトルですが、2011年にPSPで発売されたリメーク版がヒット。今回もかなりの予約数を記録しており、1999年の発売当時を知るユーザーだけでなく、現役のゲームユーザーからも高い支持を集めていることがうかがえます。Vita本体のけん引も期待できるタイトルです。「ガンダムトライエイジSP」(3DS、バンダイナムコゲームス)は、アーケードでも人気のカードゲームの3DS版。カードゲームということでゲームセンターに通う熱心なファンの需要も見込めるので、こちらも動いてくれるのでは。
1位 妖怪ウォッチ2 元祖(3DS)
2位 妖怪ウォッチ2 本家(3DS)
3位 俺の屍を越えてゆけ2(Vita)
4位 ガンダムトライエイジSP(3DS)
5位 シャリーのアトリエ~黄昏の海の錬金術士~(PS3)
6位 フリーダムウォーズ(Vita)
7位 マリオカート8(WiiU)
8位 妖怪ウォッチ(3DS)
9位 MURDERED 魂の呼ぶ声(PS4)
10位 ウォッチドッグス(PS4)
1位 逆転裁判5(3DS)
2位 地球防衛軍4(PS3)
3位 マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー(3DS)
4位 ピクミン3(3DS)
5位 妖怪ウォッチ(3DS)
6位 討鬼伝(Vita)
7位 討鬼伝(PSP)
8位 ドラゴンズクラウン(PS3)
9位 ドラゴンズクラウン(Vita)
10位 ガンダムブレイカー(PS3)
松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー
「GAME TSUTAYA」加盟約550店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。1996年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。2002年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。
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