ソフトバンクモバイルが開発した“気球型”のWi-Fi基地局「車載係留気球Wi-Fiシステム」が、東京ビッグサイト(東京都江東区)で17日まで開催された同人誌即売会「コミックマーケット86」に登場。国内のイベントで気球型のWi-Fi基地局が実用化されたのは今回が初。20メートル上空に浮かせた気球をWi-Fiの基地局にし、会場の外にあふれて入場の列を作る一般参加者が快適にスマートフォンなどを使えるようにした。
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気球型のWi-Fi基地局は、もともと2011年の震災後に生まれた、防災用に開発された技術がベースになっている。今回の「コミケ86」用の気球は地面に直接固定する防災用とは異なり、専用の大型車から浮かせる。高さは地上20メートルの高さに固定しており、同社の担当者によると高さ10メートルの通常のアンテナに比べ、高さ20メートルの“気球型”はWi-Fiの半径距離が4倍程度まで広がるという。
気球Wi-Fiは半分たたんだ状態で持ち運び、現場でふくらませる。内部はヘリウムガスで、10分程度でふくらませることができるという。イベントでの利用時は必要人員は3人、打ち上げる所要時間は30分、高度は30メートルまでの「3人、30分、30メートル」が目安となる。
今回コミケ86に登場した“気球Wi-Fi”はネット上でも話題を呼び、「(デザインが)パンツにみえる」などと独特の形状に参加者からコメントが集まっていた。ソフトバンクモバイルの担当者は「(パンツというコメントをみて)うまいなー、と思いました」と苦笑しつつ「実は我々も『桃尻』と呼んでいたこともあります」と裏話を明かした。
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