寄席に行ったことがない人にも落語を楽しんでもらおうと落語家の瀧川鯉朝(たきがわ・りちょう)さんが企画する「ますます!ちょっぴりちがう寄席」が、21~30日の夜、東京・新宿の末広亭(東京都新宿区、東京メトロ・都営地下鉄新宿三丁目駅下車)で開かれる。秋の夜長、昔ながらの寄席のたたずまいを残す新宿末広亭で落語で笑って、そのあとちょいと1杯ひっかけるなんて楽しみ方ができそうだ。
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「落語の面白さを知ってほしい。足を運んでもらえたら、絶対楽しんでいただける内容です」と鯉朝さんが仕掛ける「ちょっぴりちがう寄席」はこれまでも好評で、今回は「ますます!」と冠に付け、若手成長株を中心に、どの時間から寄席に入っても楽しめる構成にした。
まず、おなじみになった企画が、東京では楽しめる機会が少ない関西弁たっぷりで笑わせる上方落語のゲスト。今回は、巨漢で優しい桂三金さん(21日)▽桂あやめさん(22日)▽枝雀門下で現在は東京を中心に活動する桂雀々さん(23、24日)▽笑福亭鶴瓶さん門下の若手、笑福亭べ瓶(べべ)さん(25、29日)▽桂春蝶さん(26日)▽桂文枝さん門下で人気上昇中の若手、桂三四郎さん(27、30日)▽笑福亭たまさん(28日)が日替わりで出演する。
そして新企画が「写真撮影会」。普段は寄席で撮影は厳禁だが、今回は仲入り(休憩)の時間に写真撮影し放題となる。江戸時代の寄席の風情を残す末広亭の建物の内部が撮影できる上、休憩時間中も出演者が高座に座るため、一緒に写真撮影することも可能だ。
もう一つ、今回の特別企画が、トリで登場する鯉朝さんの落語のあとに笑福亭鶴光さんらベテランが今は亡き先輩落語家の思い出を語る「師匠に聞いてみよう!」だ。鶴光さん(27、28日)は師匠の六代目笑福亭松鶴(しょかく)について語るほか、昔昔亭(せきせきてい)桃太郎さん(21~23日)が春風亭柳昇、三遊亭圓輔さん(24~26日)が三代目桂三木助、春風亭小柳枝さん(29、30日)が「戦後春風亭列伝」とそれぞれのテーマで知られざるエピソードを語る。
出演は、立川談志さんの元弟子でバイオリン漫談のマグナム小林さん、漫才の宮田陽・昇、落語は三笑亭夢吉さん、桂竹丸さん、三遊亭遊雀さんほか。午後5時開演(一般3000円)だが、午後6時以降は一般2500円、午後7時以降(入場は7時45分まで)は1500円と特別割引も設けている。問い合わせは落語芸術協会(03・5909・3080)まで。(油井雅和/毎日新聞)