女優で歌手の新妻聖子さんが主演するミュージカル「ファースト・デート」が11月から東京・日比谷のシアタークリエで上演される。新妻さんは、2003年に5000倍のオーディションを勝ち抜き、ミュージカル「レ・ミゼラブル」のエポニーヌ役でミュージカル界にデビュー。以降、舞台やドラマにも活躍の場を広げ、06年からは歌手としても精力的に活動している。幅広く活躍する新妻さんは、そのすべてに全力で取り組むため、私生活では健康管理を徹底しているという。「修行僧のような日常を送っています」と笑顔で語る新妻さんの“ストイック”な素顔に迫った。
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女優、歌手として「私はつねに貪欲です」と語る新妻さんは、「病気をしたときに、決してそれを言い訳にはしたくない」とプロ根性を見せる。「私はもともと風邪を引きやすいんですが、それは仕事にとって致命的」といい、「そのため人一倍、健康管理には気を使っています」と続ける。
そんな新妻さんのストイックな日常は、朝起きてすぐに始まる。「まずはうがいをして寝ている間にたまった汚れを外に出します。それから、100度に沸騰させてから冷ましたごま油を30分くらい口に含みます。ごま油については、本を読んで実践しているんですが、白髪が減ったりするとか。真偽は分かりませんが、とりあえず体にいいといわれるものはやってみようと思って……」と新妻さん。ごま油を口に含んだまま、「整体の先生に勧められて、内臓を元の位置に戻すために、立ったまま軽く体を壁に100回バウンドさせます。それから呼吸法を行って、最後にごま油を口から出します」と独特の健康法を明かす。
そして最近、はまっているのが「冷え取り健康法」だという。体を冷やさないためにも足元を日頃からしっかり保温しており、取材当日もパンパンに重ねばきした靴下をおもむろに見せ、「シルク、綿、シルクと今日は3枚靴下をはいています。本当はこの上に綿の靴下をはいて4枚はきたいところですが、今日はパンプスをはいているので入りませんでした」と語る。
「冷え取り健康法は以前から知ってはいたのですが、今年5月に風邪を引いてしまったことで、取り組むようになりました。今までは薬の力でなんとかなっていたことが、年齢を重ねたことで、それだけではどうしようもなくなってきて。それで、二度とこんな思いはしたくない、と始めました」と新妻さん。実際、自身の体に合っていたようで、「以前は頻繁に通っていたマッサージにもまったく行かなくなりました。平熱を保ってくれる効果もあるみたいで、今年の夏もクーラーいらずでした」とにっこり。その延長で「1日2時間の半身浴」も行ってるという。
食事についても「すごくこだわっている」と語り、「自炊をして食材も厳選して、保存料・添加物はなるべくとらないようにしています」という徹底ぶり。「お米も発芽酵素玄米に変えて」と、ここでバッグの中からラップにくるまれた握り飯を披露し、「保温状態で2週間持つので、ズボラな私にもぴったりですし、置けば置くほど酵素が出てきて、柔らかくモチモチとした食感になります」と説明。そして「冷たいものも取らないようにしている」といい、「白湯健康法も行っています。お食事のときに白湯を少しずつ飲む。これは、白湯好きの母の影響で小さい頃から自然としていたことですが、体にもいいみたいです」と昔から実践している方法を明かす。
続々と出てくる新妻さんの健康法だが、ここまで聞いていると、アンチエイジングにもさぞや興味があるのでは、と思えるが、その点については「(加齢に)アンチしてはいけないと思う」と意外な答えが返ってきた。「私、アンチエイジングという言葉はいけないと思っていて。加齢は進化ですから。理由があるからそういうフィギュア(形状)になっていってるはずで。逆らったり、それを憂いてはいけないと思います。失うものがあれば得るものもある。その年齢の私が“一番きれい”であればいい」ときっぱり。
その上で「何事にもハッピーエイジング」と語り、「健康でいるためには、楽しく生活をするのが一番」と笑顔を見せる。「病は気から、といいますが、その通りだと思います。機嫌よくいられたら細胞も元気でいられるし、すべての根本だと思います。だから、すべてに我慢しない。嫌々やるぐらいならやらなければいいと思う」と持論を展開。「私はマイナスだと思うことがあったとしても、それをプラスに転化します。何事も気の持ちよう。その一瞬はその仕事が嫌だったとしても、その先につながる何かがあれば、それは巡り巡って“やりたいこと”なんですよ。私はそういう気持ちで仕事をしています」と底抜けに明るい表情で語った。
<プロフィル>
にいづま・せいこ。1980年10月8日生まれ、愛知県出身。上智大卒。大学在学中の2002年、「王様のブランチ」(TBS系)でタレント活動を開始し、03年にミュージカル「レ・ミゼラブル」で女優デビュー。以降、ミュージカル「ミス・サイゴン」(04年)でヒロインのキム役を演じ、05年の「サド侯爵夫人」で第31回菊田一夫演劇賞、06年の「マリー・アントワネット」で平成18年度文化庁芸術祭演劇部門新人賞を受賞。06年には「夢の翼」でCDデビューを果たす。今後は、10月15日にはソロコンサート「新妻聖子コンサート~Musical Party~よみうり大手町ホール」を開催。11月22日からはミュージカル「ファースト・デート」に出演する。また今年12月、来年1月にも、ソロコンサートが決定している。