注目映画紹介:「ゆるゆり なちゅやちゅみ!」 ごらく部がキャンプ場で巻き起こす出来事描く新作

(C)2014 なもり/一迅社・七森中ごらく部
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(C)2014 なもり/一迅社・七森中ごらく部

 なもりさんの人気マンガが原作のアニメシリーズ劇場版「ゆるゆり なちゅやちゅみ!」(畑博之監督)が29日に公開される。「ゆるゆり」は、「コミック百合姫」(一迅社)で連載されているマンガで、いまいち存在感の薄い主人公の少女・赤座あかりら「ごらく部」に所属する仲良し女子中学生4人組の日常を描いている。2011~12年にはテレビアニメが放送された。劇場版では、ごらく部の4人が夏休みを迎え、キャンプ場を舞台に巻き起こるさまざまな出来事を中心に物語が展開する。各キャラクタラーの可愛さやユーモラスな掛け合いなど、ほのぼのとした作風は健在だ。

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 七森中学校に通う赤座あかり(声・三上枝織さん)、歳納京子(声・大坪由佳さん)、船見結衣(声・津田美波さん)、吉川ちなつ(声・大久保瑠美さん)の4人は、茶道部がかつて使用していた部室に居座り、ごらく部と称してなにをするともなく集まる日々を送っている。夏休み、全員でキャンプへ行くことになった。初めての4人だけのキャンプに、あかりらは料理や肝試しなどをしようと張り切るが……という展開。

 相変わらずほんわかムードで進むストーリーにほっこりさせられ、キュートなキャラクターたちの行動には癒やされるほど。仲良し4人組が巻き起こす騒動はほほ笑ましく、また女子校ならではのキャッキャッうふふ的な親密なやり取りは見ていて少し恥ずかしくなるほどだが、ちょっとした秘密をのぞいているような快感も……。おちゃめなエピソードやドキドキな展開を交えつつ描かれていくストーリーは、ゆるーく楽しむにはもってこい。季節外れの夏休みネタの内容だが、寒い冬に凍えそうな心をほんのりと温めてくれるに違いない。新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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