「トランスポーター」シリーズなどで人気の英俳優ジェイソン・ステイサムさん主演のアクション映画「WILD CARD/ワイルドカード」が公開中だ。「明日に向って撃て!」(1969年)と「大統領の陰謀」(76年)でアカデミー賞を2度受賞した脚本家で小説家のウィリアム・ゴールドマンさんの原作を、ゴールドマンさんが自ら脚本を手がけ映画化。「メカニック」(2011年)や「エクスペンダブルズ2」(12年)でステイサムさんとタッグを組んだサイモン・ウェスト監督がメガホンをとった。ステイサムさんとの3度目のタッグについて、今作の見どころについてウェスト監督に聞いた。
あなたにオススメ
「豊臣兄弟!」では池松壮亮が! 大河ドラマ“秀吉俳優”史を振り返る
「WILD CARD/ワイルドカード」はラスベガスの裏社会で用心棒を生業とする元エリート兵士のニック(ステイサムさん)が主人公。ニックの元にある日、何者かに暴行を受けて瀕死(ひんし)の重傷となった元恋人から、正体を突き止めて復讐(ふくしゅう)してほしいという依頼が舞い込む。ラスベガスの表も裏社会も熟知しているニックは、すぐさま犯人を見つけ出し、依頼を完遂させるが、犯人の背後には、強大な権力でラスベガスを掌握する凶悪マフィアがおり、窮地に追い込まれたニックは命を懸けた戦いに挑む……という展開。
−−今回の企画に心引かれた理由は?
理由の一つは、ゴールドマンの脚本だ。それぞれの登場人物が個性的で際立っている点も気に入った。その中でも、ジェイソン演じる主人公が一番強烈なキャラクターだけどね。脚本が面白いから、そうそうたる俳優陣がやりたいと言ってくれるはずだと思ったよ。
−−脚本を読んだ時の感想は?
脚本を読んですぐにやりたいと思った。登場人物がみんな魅力的だからね。ジェイソンが演じる主人公はもちろんのこと、そのほかの登場人物たちもみんな素晴らしい。まさにアンサンブルだよ。それぞれの役を名優に演じてもらおうと思った。登場シーンは少なくても、全員に見せ場があるからね。豪華俳優陣の競演になるぞと確信したよ。
−−脚本のゴールドマンさんについて。
ウィリアム・ゴールドマンとは以前にも一度組んだことがあるんだけど、今回また一緒に組むことになってすごくうれしかった。彼は間違いなく今の映画界において最も優れた脚本家の一人さ。また一緒にやりたいよ。ぜひ3回目を実現させたい。彼の脚本はせりふもキャラクターも素晴らしいからね。今回、2度目のタッグが決まって、すごく楽しみだったよ。
−−スタッフについて教えてください。
今回は(「トランスポーター」で)なじみのメンバーだった。同じ人と何度も一緒に仕事をするのが好きなんだ。意思疎通が楽だしね。お互いの得意なことや実力を知っているから、その強みを生かせるんだ。お互いのことを分かっていると、仕事が本当にスムーズだよ。新たに強み、弱みを知る必要がないからね。
−−主演のステイサムさんについては?
一緒に組むのは今回で3作目だから、ジェイソンのことはよく分かっている。お互いの強みや取り組み方を理解しているんだ。
−−主人公のニック・ワイルドをどういう人物だと思いますか。
ニック・ワイルドは、とんだ負け犬さ。昔は優れた軍人だったのに、今ではギャンブル狂である上に、アルコール依存症だ。ダメな男さ。描写するのが一番面白い類いの人間だよ。だけど、ニックは物語の中で正しい行動をとって、友達のために命を懸ける。ろくでなしだけど、史上最高にカッコいいろくでなしだよ。
−−お気に入りのシーンは?
お気に入りはスタンリー・トゥッチの登場シーンだ。彼はものすごい俳優だよ。大ファンなんだ。
−−アクション映画の演出の楽しみは?
アクション映画は楽しい。大人にとっての遊びみたいなものさ。見せ場がたくさんある。俳優の演技の見どころもあるし。爆発やカーチェースがあったり、銃を撃ちまくったり、今作のように激しい格闘を繰り広げたりね。
−−今作の見どころを教えてください。
これまでとは一味違うジェイソン・ステイサムを楽しんでもらえると思う。今作のせりふは、過去作品のせりふを全部合わせたよりも多いかもしれない。笑ったり、泣いたり、もちろんアクションもだけど、ジェイソンのいろいろな面が見られる。こんなに盛りだくさんな映画はほかにない。この作品に対する彼の思い入れの強さや、他の作品との違いに驚くと思うよ。
「WILD CARD/ワイルドカード」は1月31日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国で公開中。
<プロフィル>
1961年生まれ。英国出身。ニコラス・ケイジさんの主演作「コン・エアー」(97年)で監督デビュー。その後もジョン・トラボルタさん主演の「将軍の娘/エリザベス・キャンベル」(99年)、アンジェリーナ・ジョリーさん主演の「トゥームレイダー」(2001年)などの監督を務め、デビュー作から3作品すべてが全米興行収入1億ドル(約117億6200万円)以上を記録した唯一の実写映画監督となった。今作の主演ジェイソン・ステイサムさんとは「メカニック」(11年)、豪華アクションスターが総出演した「エクスペンダブルズ2」(12年)でタッグを組み両作品とも大ヒットを収めた。
ディズニー・アニメーション・スタジオの最新作「モアナと伝説の海2」(デイブ・デリック・ジュニア監督ほか)の大ヒット御礼舞台あいさつが12月23日、東京都内で開かれた。イベントでは…
東宝の2025年の配給作品ラインアップ発表会が12月23日、TOHOシネマズ 日比谷(東京都千代田区)で行われ、2024年の興業収入などが発表された。市川南取締役専務執行役員は、…
2012年から7シリーズにわたって放送されたテレビ朝日系の人気ドラマの完結作となる映画「劇場版ドクターX」(田村直己監督)のクランクアップ写真が公開された。主演の米倉涼子さんをは…
俳優の米倉涼子さんが12月22日、東京都内で行われた主演映画「劇場版ドクターX FINAL」(田村直己監督)の“舞台あいさつFINAL”に登場。イベント終盤にあいさつを求められた…
花沢健吾さんのマンガが原作の映画「アンダーニンジャ」(福田雄一監督、2025年1月24日公開)の新キャストが発表された。津田健次郎さんが、謎の存在「アンダーニンジャ(UN)」の声…