ソロモンの偽証:主題歌にU2 日本映画史上初

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 アイルランドのロックバンド「U2」の楽曲「ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー」が、宮部みゆきさんのミステリー小説が原作の映画「ソロモンの偽証」(成島出監督)の主題歌に決まったことが5日、明らかになった。U2の楽曲が日本映画の主題歌に採用されるのは初めて。

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 「ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー」はアルバム「ヨシュア・トゥリー」(1987年発表)に収録。ブライアン・イーノさんとダニエル・ラノワさんがプロデュースを担当している。

 成島出監督と池田史嗣プロデューサーが「うそと矛盾に満ちた世界を生きるすべての人間の苦悩を歌う永遠の名曲。“自分をさらけ出そう”と歌う(ボーカルの)ボノの魂の叫びは“偽証”の謎に立ち向かう主人公たちを祝福し、映画の持つ本質と完璧に共鳴し、ラストの感動を何倍にも増幅してくれる。本作のエンディングはこの曲以外にない」という思いから楽曲の使用を熱望し、U2サイドにビデオメッセージを送ったという。ビデオを見たメンバーが、映画の内容やメッセージに共感し、使用を承諾して主題歌に決まった。

 池田プロデューサーは「実現したことは奇跡だとしか思えません。オファーを受けてくれたメンバーに深く感謝します。魂が救われるようなボノの歌声とともに、うその中に込められた大いなる謎のその先にある最高の感動を、一刻も早く劇場でお客様に感じていただきたいと願うばかりです」とコメント。

 映画に出演する女優の尾野真千子さんは「U2の歌が好きで、よく聴いていました。まさか自分が出ている映画に使われるなんて本当にうれしいです。『ソロモンの偽証』とU2がどんな感動を与えてくれるのかとても楽しみです」と話している。

 「ソロモンの偽証」は、学校の校庭で14歳の生徒が飛び降り自殺をしたのをきっかけに、目撃者を名乗る匿名の告発状、新たな殺人計画、マスコミの過剰報道が続き、次々と生徒たちが犠牲になる中、主人公・涼子が立ち上がり、一連の騒ぎの真相を探るため“学校内裁判”を開廷する……というストーリー。藤野涼子さんが、主人公の役名でデビューすることが話題になっており、佐々木蔵之介さんや夏川結衣さん、永作博美さん、小日向文世さん、黒木華さん、尾野さんらが出演する。「前篇・事件」が3月7日、「後篇・裁判」が4月11日に公開。

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