サザンオールスターズ:10年ぶりアルバムのタイトルは「葡萄」 詳細発表

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 人気ロックバンド「サザンオールスターズ」が10年ぶりに発表するアルバムのタイトルが「葡萄」で、その収録内容が17日、明らかになった。アルバム「葡萄」は3月31日発売で、「ピースとハイライト」や「栄光の男」などのヒット曲に加え新曲など全16曲を収録する。

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 2005年のアルバム「キラーストリート」以来、約10年ぶりのアルバムとなる「葡萄」。ボーカルの桑田佳祐さんは、タイトルの「葡萄」について「字面にまずインスピレーションを感じ、葡萄の葉が心臓、房が乳房、つたが人に巻きつく感じにそれぞれエロチシズムを連想させたことが、このタイトルに結び付いていった」と語っている。また、音楽性はもとよりある種、「読み物」としてのあり方にこだわったというこの作品に、小説や読み物のタイトルかと思わせるようなものにしたかった、ということもこのタイトルに決まった理由の一つだという。

 収録曲は、13年のサザン復活の曲であり、争いや摩擦の絶えない昨今の世界情勢を憂い、平和への願いを歌った「ピースとハイライト」、大きな夢を持ちながらもかなうことなくしがない毎日を暮らす現代人の悲哀を歌った「栄光の男」、20年の東京五輪開催をきっかけに、その光と闇に目を向けつつ未来への希望を高らかに歌い上げた「東京VICTORY」、70年代の歌謡曲のオマージュを含む、お色気満載の「天国オン・ザ・ビーチ」などおなじみのヒット曲が満載。

 それに加え、前に踏み出すことができず迷っている人たちに向けて、勝負に出よう!という気持ちをディスコサウンドとともに鼓舞する「アロエ」、古都の風景を織り交ぜながら、失恋の悲しみを情緒豊かに歌う「イヤな事だらけの世の中で」、戦後70年にあたり、先人たちに思いをはせ、改めて平和の大切さを歌ったバラード「平和の鐘が鳴る」、デジタルに囲まれて生きている現代に、改めて生身の人間同士の愛の素晴らしさをテーマにした「バラ色の人生」など硬軟を織り交ぜた現代社会の写し鏡のようで、「大衆音楽の粋」が凝縮された作品といえる。

 「葡萄」はワインの原料であり、葡萄の花言葉に「陶酔」があるという。ファンクラブに寄せた文章の中で、桑田さんは「16もの曲が、たわわな実となり、ワインのような豊かな陶酔を味わっていただける作品が出来上がると思います」と話している。現在、制作作業は大詰めで、発売に先がけてプレミア試聴会の開催も予定している。

 そして初回限定盤の特典内容も発表された。完全生産限定盤A、Bは、桑田さんによる全曲解説と13年の復活以降の写真などで構成された特別編集のブックレット「葡萄白書」が特製ボックスの中に封入される。完全生産限定盤Aにはさらに、特製の「“おいしい葡萄の旅”Tシャツ」(フリーサイズ)も含まれる。また、今回はまだ発表されない追加の特典も用意されるという。完全生産限定盤Aは6500円(税抜き、以下同)、完全生産限定盤Bは4500円、通常盤は3300円、アナログ盤のみ4月8日発売で4000円。また、4月から10カ所21公演の全国ツアーがスタートする。

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