VFX−JAPANアワード:「STAND BY ME ドラえもん」がアニメ部門で最優秀賞

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 北海道夕張市で開催中の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015」内で21日、視覚効果(VFX)を用いた優秀な映像作品を6部門に分けて表彰する「VFX−JAPANアワード2015」が行われ、劇場公開アニメーション映画部門で映画「STAND BY ME ドラえもん」(八木竜一監督、山崎貴監督)が最優秀賞に選ばれた。八木監督は「この作品は藤子・F・不二雄先生の想像力のすごさをいかに立体化するかという……翻訳(のようなもの)ですね。CG(コンピューターグラフィックス)という“秘密道具”のお陰でなんとか完成することができました。スタッフを代表して感謝申し上げます」と喜びを語った。

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 「VFX−JAPANアワード」は、日本のCGやVFX産業の興隆のために12年に設立された「VFX−JAPAN」が主催。今回が3回目で、13年12月から14年10月までに公開されたCG・VFXを活用した日本作品を「劇場公開実写映画部門」「劇場公開アニメーション映画部門」「テレビ番組部門」「ゲーム映像部門」「CM・プロモーションビデオ部門」「イベント・LIVE映像部門」の6部門に分けて表彰し、それぞれの部門で最優秀賞を決定した。

 劇場公開実写映画部門は、百田尚樹さんのベストセラー小説が原作で人気グループ「V6」の岡田准一さんが主演した映画「永遠の0」(山崎貴監督)が最優秀賞を獲得。同作でVFXディレクターを務めた白組の渋谷紀世子さんが授賞式に出席し「この作品は、現場でもとても多くのスタッフに支えられて、仕上げでもたくさんのスタッフが一つになって作った作品です。スタッフだけでなく、この時代をすごく詳しくお知りになっているマニアの方、考証とかで協力していただいたみなさん、そういった方たちの思いを全部背負って仕上げをしてきました」と笑顔で語った。

 また、テレビ番組部門は昨年のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」が最優秀賞を受賞。同作品のVFXスーパーバイザーの兼沢将人さんは「この作品はそもそも、VFXはほぼやりません、ということでスタートした企画です。厳しい環境のまま制作しなきゃならない状況でしたが、苦しみを乗り越えられたのも、ひとえに主演の岡田さんの人柄に引かれ支えたいという思いと、優秀なスタッフたちが知恵と工夫を凝らしたことなど、みんなの協力があってこのような評価をいただけたのだと思います」と語った。

 このほか、ゲーム映像部門は「ライトニング リターンズ ファイナルファンタジー13」、CM・プロモーションビデオ部門は「ペプシネックス ゼロ 桃太郎 Episode.ZERO編」、イベント・LIVE映像部門は「OMOTE/REAL-TIME FACE TRACKING & PROJECTION MAPPING」が最優秀賞を受賞した。

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