俳優の内野聖陽さんが4日、東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで、主演舞台「禁断の裸体」の公開舞台げいこ後に、共演の寺島しのぶさん、池内博之さん、野村周平さんらとともに会見した。舞台上では鍛え上げられた上半身を披露していた内野さんだが、台本と演出を手がけた三浦大輔さんについて「実は怖かった。役者が泣かされると聞いていて……」と告白した。
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「禁断の裸体」は、ブラジルで20世紀最も重要な劇作家と評されるネルソン・ロドリゲスさんが書いた戯曲で、1973年に映画化もされ、ベルリン国際映画祭銀熊賞などを受賞、各国の映画祭で好評を博した。過激な表現で知られる映画「ボーイズ・オン・ザ・ラン」(2010年)、「愛の渦」(14年)などのメガホンをとった三浦さんが演出したことについて、寺島さんは「女をボコボコにすると聞いて、こんな私もびびっていました」、池内さんも「台本が飛んでくる(といううわさ)」と語った。「非常に戦々恐々としていた」と苦笑する内野さんだったが、「人間をえぐればえぐるほど(過激さは)避けられない。素晴らしい演出です」と絶賛。野村さんも「(泣かされるという)うわさは聞いていたんですが、若い僕の意見も聞いて反映してくれるので、うわさは信じちゃダメだなと思いました」とうなずき、三浦さんはしきりに照れていた。
下着一枚の姿の4人が、鍛え上げられた“裸体”を披露する過激なポスターは、昨年末に撮影された。その後も役に合わせて体を作っているといい、三浦さんは「このビジュアルで宣伝したので期待もあるでしょうが、その期待には十分応えられる。そうでなくても、海外戯曲を楽しめるめずらしい舞台なので、いろんな人に見てほしい」と自信を見せた。内野さんは「翻訳劇とか、『禁断の裸体』というタイトルで、非常に重厚で格式高いと思っちゃうと思うけれど、どんな方でも楽しめる。際どいのが嫌いな人も笑って見られちゃうので、警戒しないで」と笑顔でアピールした。舞台は、東京は同会場で4~25日、大阪はシアターBRAVA!で29、30日に上演される。