注目映画紹介:「クレヨンしんちゃん オラの引越し物語~サボテン大襲撃~」メキシコでドタバタ劇

(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2015
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(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2015

 人気アニメ「クレヨンしんちゃん」の劇場版最新作「映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語~サボテン大襲撃~」(橋本昌和監督)が18日に公開される。シリーズ23作目となる今作は、しんのすけら野原一家が埼玉県春日部市からメキシコへと引っ越し、慣れない土地で巻き起こす騒動を描いている。引っ越しをテーマにした物語だが、異国の地でもマイペースなしんのすけの姿にほっこりさせられる。ゲスト声優として、博多を拠点にしたアイドルグループ「HKT48」のさしここと指原莉乃さんがしんのすけから「スマホちゃん」と呼ばれるメキシコ人の少女を、お笑いコンビ「日本エレキテル連合」が本人役で出演。人気男性デュオ「ゆず」が主題歌「OLA!!」で初めて「クレヨンしんちゃん」の主題歌を担当した。

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 父・野原ひろし(声・藤原啓治さん)が転勤となり、一家そろっての引っ越しを決意する。春日部を離れることになった野原家の行き先はなんとメキシコ。しんのすけ(声・矢島晶子さん)らの引っ越し先の街「マダクエルヨバカ」で、個性的な近所の人たちと新生活が始まるが、突然、街のサボテンが人食いキラーサボテンとなって暴れ出す……というストーリー。

 野原家が春日部から引っ越しという設定には衝撃を受けたが、案の定、引っ越しシーンでは狙いとは分かっていながらもじんわりと感動させられる。メキシコに舞台を移してからは恐怖感をあおる人食いキラーサボテンが登場し、パニックムービー風に楽しませてくれる。随所に笑いのネタが仕込まれていて、クレヨンしんちゃんらしさを満喫。それでいて感動のエッセンスやしんのすけらがサボテンに立ち向かうバトルの緊張感もあり、緩急自在の展開で最後まで飽きさせない。しんのすけと風間くんの友情、そして今回も父・ひろしのカッコよさが際立っている。子どもだけでなく、大人も心から楽しめる劇場版アニメだ。TOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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