今週シネマ:28、29日公開の映画 「S-最後の警官-」「テッド2」「ロマンス」「弱虫ペダル」…

映画「S-最後の警官-奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE」のワンシーン (C)2015「S-最後の警官-奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE」製作委員会 (C)小森陽一、藤堂 裕/小学館
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映画「S-最後の警官-奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE」のワンシーン (C)2015「S-最後の警官-奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE」製作委員会 (C)小森陽一、藤堂 裕/小学館

 今週末に公開される映画の注目作をピックアップする「今週シネマ」。28日には、見た目は愛くるしいが中身は下品な“中年オヤジ”のテディベアが主人公という米映画の最新作「テッド2」(セス・マクファーレン監督)、自転車競技をテーマにしたテレビアニメの劇場版「劇場版 弱虫ペダル」(鍋島修総監督、長沼範裕監督)が公開。29日には、俳優の向井理さんが主演の連続ドラマ「S-最後の警官-」(TBS系)の劇場版「S-最後の警官-奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE」(平野俊一郎監督)、女優の大島優子さんがAKB48卒業後に初めて主演を務める「ロマンス」(タナダユキ監督)が公開される。

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 「S-最後の警官-」は、小森陽一さんが原作、藤堂裕さんが作画を担当し、ビッグコミック(小学館)で連載中の人気マンガで、2014年1月期に連続ドラマ化された。今作では、向井さんが扮(ふん)する主人公・神御蔵一號(かみくら・いちご)が所属する「警察庁特殊急襲捜査班」(NPS)と綾野剛さん演じる一號のライバル・蘇我伊織(そが・いおり)が所属する「警視庁特殊部隊」(SAT)、そして青木崇高さん演じる倉田勝一郎率いる「海上保安庁特殊警備隊」(SST)が、それぞれの使命と信念のもと、日本壊滅という未曽有の事態を回避するため、オダギリジョーさん演じる一號と蘇我の宿敵・正木圭吾らテロリストに立ち向かう姿が描かれている。一號と蘇我のライバル関係や煮え切らない一號と幼なじみの棟方ゆづる(吹石一恵さん)の恋の行方、NPSの女性スナイパー・林イルマ(新垣結衣さん)の失態と復活、倉田と息子との絆などをちりばめながら、海上での「最終決戦」へと向かう、息をつかせぬ展開に目を奪われる。

 「テッド」シリーズは、毒舌の中年テディベアのテッドと、親友の中年男ジョンが巻き起こす騒動を描くコメディー。シリーズ第2弾の今作では、結婚したテッドが子どもが欲しいと願ったことから始まる騒動が繰り広げられる。マーク・ウォールバーグさんがジョン役を続投するほか、アマンダ・セイフライドさん、モーガン・フリーマンさんらが共演。日本語吹き替え版では前作に引き続き、お笑い芸人の有吉弘行さんがテッドの声優を担当することも話題だ。テッドと妻の掛け合いをはじめ、あえて雑なオマージュを盛り込むなど、シュールな笑いは健在で、ストレス発散にはもってこいの作品になっている。

 「ロマンス」は、特急ロマンスカーで車内販売を行う主人公が、映画プロデューサーを名乗る怪しい男と出会ったことをきっかけに、箱根珍道中に巻き込まれていく姿を描いている。「百万円と苦虫女」(08年)以来7年ぶりのオリジナル作となるタナダ監督が脚本も担当。映画プロデューサーを俳優の大倉孝二さんが怪演し、大島さん演じるヒロイン・鉢子との軽妙な掛け合いで楽しませてくれる。鉢子は大島さんが演じることを想定して書かれているだけあって、一生懸命さや器用さ、年齢相応の女性らしさがイメージとぴったり。箱根の美しさも物語の演出に一役買い、出会いと別れ、人の優しさを描いた物語を彩っている。

 「弱虫ペダル」は、渡辺航さんが「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で連載中の自転車マンガが原作。今作は初のオリジナル長編で、原作者の渡辺さんの書き下ろしによる完全新作のストーリーが展開する。総北高校や箱根学園などのメンバーに加え、人気声優・宮野真守さんが声優を担当する新キャラクターの吉本進も登場し、相変わらず熱すぎるロードレースが繰り広げられる。3年生の引退を間近に控えるという時期設定もあり、「魂の継承」がテーマで、クライマックスに向けて先輩から後輩への熱い思いが受け継がれているシーンの数々には胸が熱くなる。さらには人気キャラクター・巻島裕介の動向など、チーム総北の現行メンバーの最後のレースから目が離せない。

 そのほか28日は、「キューティ・ブロンド」(01年)や「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」(05年)などで知られる米女優リース・ウィザースプーンさんが製作と主演を務めた「わたしに会うまでの1600キロ」(ジャン・マルク・バレ監督)、ニューヨークを舞台に、夫と別れた女性の再出発を描いた「しあわせへのまわり道」(イサベル・コイシェ監督)が公開。29日は、“安芸の小京都”と呼ばれる広島県竹原市を舞台にしたアニメ「たまゆら」シリーズの劇場版アニメ第2弾「『たまゆら~卒業写真~』第2部 響-ひびき-」(佐藤順一監督)、ノルウェーの首都オスロに住む3人の少年のドキュメンタリー作「バレエボーイズ」(ケネス・エルベバック監督)、「超能力者」(10年)や「群盗」(13年)などから一転、カン・ドンウォンさんが初の父親役を演じた「世界で一番いとしい君へ」(イ・ジェヨン監督)が公開される。

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