ワンピース エッグヘッド編
第1127話 ルフィVS黄猿!変幻自在の大激戦
4月27日(日)放送分
女性を中心に大ヒットしている「おそ松さん」。週に約100本(再放送含む)のアニメを視聴し、「おそ松さん」ファンでもある“オタレント”の小新井涼さんが、おそ松さんにハマる女性ファンの心理を語る。
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ここ最近で、間違いなく最もセンセーショナルな作品であったといえよう「おそ松さん」。その人気と話題性はもはや説明するまでもありません。しかしこれほどまでに“女性人気”が高いことに関しては不思議に感じている人もいるのではないでしょうか。
クールの終わりも近づき、既にさまざまな分析もされている中で、今さら感もあるかもしれませんが、どちらかというと「なぜおそ松さんは女性に人気なのか?」というよりは、「なぜ女性のアニメファンはおそ松さんに夢中になるのか?」という観点から、同じいちファンとして、そして女性人気の作品にことごとくハマってきた身として、その盛り上がりの理由を考察させていただきたいと思います。
私個人としては、作品自体の魅力はもちろん、その人気は女性のアニメファンが持つ二つの特性と関係しているのではないかと考えています。
一つは“できあがっている料理を出されるよりも、素材さえくれれば自分たちで食べたいものを調理する”という妄想のスタンス。作品そのものも楽しみつつ、女性ファンはそこから受けとるキャラの設定などの“素材”を使って、自分たちで世界を拡張して楽しむことがあります。
「おそ松さん」はそこに相性のよい、“六つ子それぞれの個性と関係性”という最高の素材を提供してくれたのです。この松とこの松の仲が悪く見える、この松はこういう性格だから他の兄弟に対してこういう態度をとる……。シンプルかつ明快なこれらの素材があることで、ただ六つ子が並んで寝ているだけのシーンや、雑誌付録の1枚絵ひとつにしても、どうしてこのキャラ同士がとなりあっているのか、逆に離れているのか、この構図になる前にこんなやりとりがあったのではないか……と、妄想が無限に広がります。
そして1話完結でパロディーも多い作風は、思わず深読みしたくなる“適度な行間”も与えてくれるので、それらを元にさまざまな“if”物語を脳内で展開することも可能にするのです。同じくメインストーリーがなく、キャラの設定や世界観だけが与えられている「刀剣乱舞」や「ツキウタ。」の女性人気にも、この“素材を調理して楽しむという”妄想のスタンスとの相性のよさがひと役かっているのではないでしょうか。
もうひとつは、“補正フィルター”の存在です。これを通してみると、そのキャラを連想させる記号さえ持っていれば、どんな対象も“キャラと同一視”できるようになります。
どういうことかといいますと、例えば六つ子それぞれのイメージカラーや、連想させるアイテムを含んでいれば、アニメの3.5頭身の彼らも、ファン以外の人々には別物にみえてしまう“F6”や、二次創作で描かれるイケメンな彼らも、果てはサングラスやティッシュボックスなどの物質にさえ、キャラを感じてときめくことができるのです。
そんなばかな……。と思うかもしれませんが、極端な話、私たちが普段、妖怪ウォッチのジバニャン、キティちゃん、そして現実の猫、これらすべてを全然違う見た目にも関わらず同じ“猫”として認識できるのと似たようなものだと思います。
そしてこのフィルターの存在が何を意味するかといいますと、女性のアニメファンが夢中になるキャラは、いわゆる“イケメン”かどうかとは関係なくなるということです。
同じく一見女性向けには見えない「忍たま乱太郎」や「イナズマイレブン」で女性人気が高かったことも、このフィルターによって主に二次創作方面での盛り上がりがあったことが少なからず関係していたように思います。かくいう自分もそうであったように、見た目ではなく、最終的にはそのキャラという概念そのものが貴くなってくるのです。
こうしてみてみると、アニメファンでない方々にとっては、女性からの人気が意外だったかもしれませんが、女性のアニメファンには「おそ松さん」にハマるための特性が元々備わっていたのではないかと考えられます。
これら二つの特性に加えて、もちろん「おそ松さん」の作品自体の魅力もあってこその人気なのは言うまでもありません。放送終了まであと1カ月ほどになってしまいましたが、“松ロス”におびえながら、毎週の放送をじっくり味わおうと思います。
こあらい・りょう=埼玉県生まれ、明治大学情報コミュニケーション学部卒。アニメ好きのオタクなタレント「オタレント」として活動し、ニコニコ生放送「岩崎夏海のハックルテレビ」やユーストリーム「あにみー」などに出演する傍ら、毎週約100本(再放送含む)のアニメを見て、全番組の感想をブログに掲載する活動を約2年前から継続。「埼玉県アニメの聖地化プロジェクト会議」のアドバイザーなども務めており、社会学の観点からアニメについて考察、研究している。
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