2016年秋アニメ短評:アニメ記者が独断と偏見で語る(3)

「ユーリ!!! on ICE」のビジュアル(C)はせつ町民会/ユーリ!!! on ICE 製作委員会
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「ユーリ!!! on ICE」のビジュアル(C)はせつ町民会/ユーリ!!! on ICE 製作委員会

 今年の秋アニメが出そろってから約1カ月がたった。「MANTANWEB」のアニメ担当記者が、「ユーリ!!! on ICE」「ドリフターズ」「クラシカロイド」「ろんぐらいだぁす!」を独断と偏見で語る。

ウナギノボリ

 ◇ユーリ!!! on ICE

 オリジナルストーリーということもあり、先が読めない展開、個性的なキャラ、美しいフィギュアスケートシーンなどなど見どころが満載。ヴィク様こと世界選手権5連覇のロシアのヴィクトル・ニキフォロフの色気に、中年男性もドキドキしてしまう。スケートシーンのクオリティーには驚かされ、何かすごいものを見ている……とすら感じる。ちなみに、エイベックス・ピクチャーズは今作を含め「おそ松さん」「KING OF PRISM by PrettyRhythm(キンプリ)」と女性に人気のアニメを連発しているが、何かあるのか?などと気になってしまう。唯一、難があるのは放送時間。テレビ朝日は毎週水曜深夜2時21分放送と深すぎる。素晴らしい作品なので、もっといい時間で放送できないものだろうか。(鉄)

 ◇ドリフターズ

 古今東西の英雄による異世界ものとして人気の原作が待望のアニメ化。島津豊久VS土方歳三、那須与一VSジルドレなどなど、既にテキストだけで面白そうな原作だけに、忠実にアニメ化するだけで面白くなりそうなものだが、それが一番難しいのは数々の前例を見ても明らか。それを考えると、過激な表現の多い原作にもかかわらず、難しい作業を丁寧に行っているといえるだろう。オルテ語の日本語吹き替えを副音声にしたり、絵巻物風イラストの提供枠などアニメ版ならではの要素もあくまでもオマケで、クオリティーで真っ向勝負の作品だ。あとは、原作が終わっていないだけに、どこでアニメが終わるのかが気になるところだが果たして……。(立)

 ◇クラシカロイド

 「ギョーザー!!」とつい叫びたくなる不思議なアニメ。「銀魂」「おそ松さん」などの藤田陽一監督がNHK・Eテレでオリジナルアニメを作るということで、(いい意味で)何をやらかしてくれるのだろうか!?と期待していた中、第1話を見た時はキョトンとしてしまった。ベートーヴェンやモーツァルトらクラシックの名音楽家が“クラシカロイド”として現代に現れる……というぶっ飛んだ展開で、謎が多すぎる。クラシカロイドの目的が謎で、続きが気になるところ。ベートーヴェンがギョーザにこだわる理由は分かったような分からないような……。クラシックのお勉強もできたような気になれるのはEテレだからか?(鉄)

 ◇ろんぐらいだぁす!

 「弱虫ペダル」の人気もあって近年、脚光を浴びている自転車モノで、バリバリの競技用とは違う“自転車の魅力”に焦点を当てているのがミソ。第2話の三浦半島のロングライドは、思わず現地に行きたくなるほどで、自転車に乗る楽しさを教えてくれます。大人気ゲーム「ポケモンGO」が外に連れ出す効果があることをアピールしているが、アニメだって人を外に連れ出す効果がある!と思う今日このごろです。あと3話目でいきなりの1話再放送は、マジで勘弁してください。(成)

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