注目映画紹介:「追憶」岡田准一、小栗旬、柄本佑が映画界の重鎮2人と作り上げた重厚なサスペンス

映画「追憶」のメインビジュアル (C)2017映画「追憶」製作委員会
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映画「追憶」のメインビジュアル (C)2017映画「追憶」製作委員会

 人気グループ「V6」の岡田准一さん主演の映画「追憶」(降旗康男監督)が6日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほかで公開される。過去のある出来事をきっかけに、決して会わないと誓い合った岡田さん演じる主人公と、小栗旬さん、柄本佑さん扮(ふん)する幼なじみの親友3人の皮肉な運命を描くヒューマンサスペンス。安藤サクラさんがヒロイン役を務め、吉岡秀隆さん、長澤まさみさん、木村文乃さんらが出演。撮影監督は木村大作さん。降旗監督とは「憑神」(2007年)以来10年ぶりのタッグとなる。

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 幼い頃、親に捨てられた四方篤(岡田さん)は、仁科涼子(安藤さん)が営む喫茶「ゆきわりそう」で、やはり親のいない田所啓太(小栗さん)、川端悟(柄本さん)と出会った。常連客の山形光男(吉岡さん)と5人、まるで家族のように過ごしていた平穏な日々は、ある出来事でぷつりと途絶える。それから25年。刑事となった篤は、ある殺人事件の被害者を見てがくぜんとする。悟だった。そして容疑者として浮上したのは啓太だった……というストーリー。

 篤、啓太、悟が、25年ぶりに再会を果たす場面も印象に残るが、とりわけ胸に刺さったのは、篤が啓太に向かって「俺たちはもっと早く出会うべきだった……」と話す場面と、その後の、啓太が涙ながらに心情を吐露する場面だ。

 演技を超えた、俳優からにじみ出てくるものを大切にする降旗監督の演出と、日本海に沈む夕日や波立つ海といった木村撮影監督ならではの映像に、ポップさはない。しかし、そこに老若男女に幅広く支持される岡田さん、小栗さん、柄本さんら出演者の絶妙な化学反応が発生。重厚でありながら叙情的、懐かしさも感じさせる作品に仕上がっている。

 岡田さんは一場面でカメラを回した。刑事役の三浦貴大さんが、ある人物を連れて歩いてくるシーンだという。注目したい。(りんたいこ/フリーライター)

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