歌手の中森明菜さんが、約2年ぶりのオリジナルアルバム「明菜」(ユニバーサルミュージック・以下同)と80年代のディスコソングを中心に選曲したカバーアルバム「Cage」の2作品を8日にリリースした。
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初めて作品タイトルに自身の名を用いた「明菜」は、ロックバンド「ポルノグラフィティ」の新藤晴一さんが作詞を手がけた「ひらり -SAKURA-」(2016年発売のシングル「FIXER -WHILE THE WOMEN ARE SLEEPING-」収録)のリアレンジバージョン(明菜version)を含む全9トラックを収録。愛を深く求め続け、かなわぬ思いに涙する女性の悲しみやあやうさ、同時に女性の芯の強さを、憂いを帯びた吐息まじりのボーカルで歌い上げている。中には、同じメロディーで異なる歌詞を歌い、男女それぞれの視点を表現するという趣向の楽曲もあり、どこかストーリー性のある仕上がりになっている。
一方「Cage」は、荻野目洋子さんのヒット曲「ダンシング・ヒーロー(Eat You Up)」、「君の瞳に恋してる」の邦題で知られる「CAN’T TAKE MY EYES OFF YOU」などビート感の強いナンバーが並ぶ。“静”の「明菜」に対し、80年代に流行したユーロビートや、トランス、ハウスの要素を取り入れたサウンドで“動”の表情を見せ、その対比を楽しめる2作品だ。
オリジナルアルバム「明菜」は、1曲目「メリークリスマス -雪の雫-」のオルゴールバージョンを含む9曲入りで、本人のビジュアルがあしらわれた2018年カレンダー(CDサイズ)付き初回限定盤は4100円(税込み、以下同)、CDのみの通常盤は3240円。カバーアルバム「Cage」は全9曲入りで、35周年記念映像を収めたDVD付き初回限定盤は4100円、CDのみの通常盤ば3240円。(水白京/フリーライター)