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キラキラ☆プリキュアアラモード:「チャレンジだった」 時代を意識した多様性が魅力に

アニメ
テレビアニメ「キラキラ☆プリキュアアラモード」のビジュアル(C)ABC-A・東映アニメーション

 「プリキュア」シリーズのファンは毎年1月になると、複雑な気持ちになる。例年、2月には新しい「プリキュア」が始まるため、放送中の「プリキュア」は終わってしまう。新たな「プリキュア」にはワクワクするが、約1年見続けてきた愛着のある「プリキュア」が終わるのは、寂しいものである。シリーズの代名詞とも言える肉弾戦を封印するなど何かと話題になった「キラキラ☆プリキュアアラモード」もまたクライマックスを迎える。キャラクターの個性、多様性にフォーカスした作品で、シリーズ構成、脚本を担当した田中仁さんは「今の時代を意識した」といい、東映アニメーションの神木優プロデューサーは「キャラクターの個性が作品の深みにつながった」と話す。「チャレンジだった」という同作のラストに向けて、神木プロデューサーと田中さんに、改めて作品の魅力を聞いた。

 ◇チャレンジも「反応が怖かった」

 「プリキュア」シリーズは、普通の女の子が妖精たちの力を借りて伝説の戦士・プリキュアに変身し、さまざまな困難に立ち向かう姿を描くアニメ。2004年に第1弾「ふたりはプリキュア」がスタートした。新作「キラキラ☆プリキュアアラモード」は、「スイーツ×アニマル」がテーマ。スイーツが大好きな中学2年生・宇佐美いちか(キュアホイップ)たちが、伝説のパティシエ・プリキュアに変身し、思いが詰まったスイーツを守る姿を描いている。

 「キラキラ☆プリキュアアラモード」は、チャレンジが多い作品だ。スイーツとアニマルというありそうでなかったテーマで、同シリーズの見どころの一つだった肉弾戦が封印されることなど放送前から話題になった。神木プロデューサーは「プリキュアシリーズは10年以上続いているので、さまざまなノウハウがあり、これがいい!とされていることもあります。でも、今回はそうじゃない方も選んだ。ファンの方は戸惑いもあったかもしれません。ただ、それがらしさになった。挑戦して分かったこともあります」と話す。

 田中さんはこれまで13~14年放送の「ドキドキ!プリキュア」、14~15年放送の「ハピネスチャージプリキュア!」の脚本を手がけ、15~16年放送の「Go!プリンセスプリキュア」ではシリーズ構成、脚本を手がけた経験がある。それだけに「反応が怖かった」という。しかし、神木プロデューサーが「反響が大きく、これまでのシリーズのファンはもちろん、新たに見始めた人も増えた。拡大することができた」と話すように、チャレンジは成功したようだ。

 ◇個性を否定しない 

 ボーイッシュで王子様のような高校2年生・剣城あきら(キュアショコラ)も人気になった。男の子にも見えるあきらだったり、いちかの母が海外で働いていたりと、「キラキラ☆プリキュアアラモード」はキャラクターの設定や、家庭環境などが多様であるところも魅力だ。キャラクターはそれぞれ問題に直面するが、自らを否定することなく、肯定しながらポジティブに解決する姿が描かれている。多様性を肯定することがテーマになっているようにも見える。

 田中さんは「そもそも最初の企画書に個性と書かれていました。これまでのプリキュアでももちろん個性を描いていますが、今回はそれが中心になっているところもあります。それに今の時代も意識しています。あきらの設定、いちかの家庭環境もそうです。あきらは、僕が出したい!と言ったキャラで、いける!という思いもあった」と明かす。

 子供もネットに触れる時代であることも意識した。田中さんは「今はネットでいろいろな人の意見があり、それぞれの考えが分かる時代。みんなと違うことがいけないと言われることだってあります。それでも、みんな同じ世界を生きていく。個性をつきつめた結果、個性を否定しないところも見せたかった。また、好きなものは肯定するけど、嫌いなものは否定したくなるもの。でも、意味があるものは否定しないで、認めていく」という思いがあったという。

 敵役として登場したジュリオも話題になったキャラクターだ。ジュリオは、スイーツを憎悪し、プリキュアたちに悪意を持って挑発するが、プリキュアの仲間になる。悲しい過去があったり、イケメンだったりと敵役ながら、憎めないところもあり、ファンの心をつかんだ。田中さんは「監督からカッコいい敵役を出したいという考えがあったんです。スイーツが嫌いな人もいる」と語るように、多様性を描く中で生まれたキャラクターのようだ。それぞれのキャラクターの個性を描くことで、神木プロデューサーは「作品の深みにつながった」と自信を見せる。

 いちかたちは成長し、キャラクター愛も深まってきたが、物語はクライマックスに向かう。ラストが気になるところで、田中さんは「これからも彼女たちの人生が続く。未来を予感をさせていくラストになります」、神木プロデューサーは「1年間、らしさを伝えられればと考えてきました。ラストもらしくなっています」と話す。最後も「キラキラ☆プリキュアアラモード」らしいチャレンジが見られるかもしれない。 

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