注目映画紹介:「インクレディブル・ファミリー」妻はヒーロー活動、夫はイクメン 老若男女楽しめるファミリー大作

劇場版アニメ「インクレディブル・ファミリー」の一場面 (C)2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
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劇場版アニメ「インクレディブル・ファミリー」の一場面 (C)2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

 ディズニー/ピクサー製作の劇場版アニメ「Mr.インクレディブル」(2004年)の続編「インクレディブル・ファミリー」(ブラッド・バード監督)が、8月1日からTOHOシネマズ日比谷(東京都千代田区)ほかで公開される。あることがきっかけでボブの妻ヘレンがイラスティガールとしてヒーロー活動を再開することになり、外で活躍中のヘレンに代わって、家事、育児を任されたボブは“イクメン”として奮闘する……という展開。ヒーローたちの世界でも現代社会を如実に映し出しており、家に帰ると普通の悩みを抱える家庭があるという、そのギャップが面白い。

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 前作「Mr.インクレディブル」は、廃業に追い込まれた主人公のヒーロー「Mr.インクレディブル」ことボブたちヒーロー家族が奮起し、ヒーローとしての仕事と家族の絆を取り戻す物語。続編「インクレディブル・ファミリー」は、前作の直後のストーリーとなる。

 普通の生活を送っていたボブたち家族だったが、あることがきっかけでボブの妻ヘレンが伸縮自在のゴム人間イラスティガールとして、ヒーロー活動を再開することになる。外で大活躍中のヘレンに代わり、家事、育児を任されたボブは、思春期まっただ中の長女ヴァイオレットの恋愛にやきもきし、長男ダッシュの算数の宿題に頭を悩ませ、極めつきは生まれたばかりのベビー、ジャックジャックに超絶的な能力が覚醒し、そのコントロールに四苦八苦。そんなとき、ヘレンがヒーロー活動中にピンチに陥り、新たな敵に対抗するため一家が立ち上がる……というストーリー。

 バード監督が前作に続いて監督・脚本を手がけ、ボブ役のクレイグ・T・ネルソンさん、ヘレン役のホリー・ハンターさんら前作のキャストが声優として続投。日本語吹き替え版ではボブを三浦友和さん、ヘレンを黒木瞳さん、長女ヴァイオレットを綾瀬はるかさん、謎の敵アンダーマイナーを高田延彦さんら前作のメンバーが再集結した。

 ヒーロー家族がそれぞれの能力を発揮したアクションシーンは、アニメならでは多彩な表現を駆使したスピード感、スケール感があり、見応えたっぷり。さらに普通の家族としてのそれぞれの人間ドラマや新たな敵がヒーローファミリーに仕掛ける巧みなわななどのミステリー要素もあり、手に汗握る展開で、最初から最後まで一時も飽きさせない。子供はヒーローたちの超能力やアクションシーンを楽しみ、大人は人間ドラマに共感しつつも、誰が黒幕なのかの謎解きに心躍らせるなど、大人から子供まで本当に楽しめる夏休みにふさわしいファミリー大作だ。(細田尚子/MANTAN)

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