ドラゴンボールDAIMA
第11話 デンセツ
12月23日(月)放送分
2004~08年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された西義之さんのマンガが原作のテレビアニメ「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」が、BSスカパー!で毎週金曜午後9時半に放送されている。連載終了から10年の時を経て、テレビアニメ化されることになった。六氷魔法律相談事務所を営む魔法律家・六氷透(ムヒョ)役の村瀬歩さん、助手の草野次郎(ロージー)役の林勇さんに、アニメの見どころなどを聞いた。
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ーーそれぞれの役どころは?
林さん 僕が演じさせていただくロージーは泣き虫で気弱な部分があります。とても優しい性格で、最初はムヒョに頼りっぱなしなんです。でも、物語を通して成長し
ていくキャラクターです。
村瀬さん 僕が演じるムヒョは魔法律家の執行人という職業で、魔法律家の中ではエリートなんです。しかも、そのエリートの中でもさらにエリートな役どころで、頭もキレるし、冷酷そうに見えるんですけど、実はロージーの成長を見守っていたり、結構ツンデレなんじゃないかなと思います(笑い)。そのデレの部分はあまり見えませんが。子供っぽいところがあったり、大人っぽいところもあったり、つかみどころのないように見えるんですけど、いろいろ彼のことを追っていくと、いかに自分が普通の人間なのかを問いただされているような気もするんです。
林さん もしかしたらムヒョって、一番愛情深いキャラクターかもしれないね。
村瀬さん 多分、照れ屋なのかなと。そっぽ向いたりとか、あれが愛情の裏返しだったりとかするのかな?
林さん 村瀬君はそういうとこないの? 照れ隠しとか。
村瀬さん 僕は思ったことはダイレクトに出しちゃうので、あんまりムヒョと似ているところがないんです(笑い)。
ーー原作の印象は?
林さん オーディションのお話をいただいてからコミックスを全部読ませていただきました。第1話を読んだ時から本当にすてきな作品だなと思っていて、一瞬にして全巻読み終えたぐらい夢中になりました。全体的に絵が可愛らしいですよね。シリアスな部分があっても絵の可愛さがあるから深刻さが緩和されるというか、不思議な魅力があって本当にすてきな作品だなと思いました。
村瀬さん 僕は連載当時にリアルタイムで読んでいました。ちょうど高校生の頃で、当時のジャンプはムヒョロジをはじめ「NARUTO-ナルト」「BLEACH」「D.Gray-man」とか黄金世代で……。自分がムヒョを演じさせていただけることのありがたさ、その半面、恐れ多いなとも思いました。
ーームヒョとロージーを演じてみて感じていることは?
村瀬さん 林さんが演じているロージーは、1話と2話で印象が変わったと思うんです。1話のロージーは結構男の子らしいロージーだなと思ったんですけど、2話目以降を見ると意外に身長があるんですよ。
林さん 僕と体格似てるよね(笑い)。
村瀬さん そうそう(笑)。自分の中でロージーは困っている時とかあたふたして女々しいようなイメージがあったんですけど、林さんが演じるロージーを見てしっくりきたんです。
林さん 好みとかバランスもあるんだろうけど、僕が演じるのであればちょっと骨太感があるというか、回を重ねていくごとに勇ましさとか成長していく姿を見せていく必要があると思ったんです。そういう流れを作っていきつつ、まだまだ足りないところもあるので、どんどん成長していく姿を見せられたらと思います。
村瀬さん ロージーを林さんが演じることによってリアルさが生まれたと思います。一人の少年があたふたしていて、「こういう少年いそう!」みたいな、リアルさがあるんですよね。
林さん もっと言って! もっと言って(笑い)。
村瀬さん ムヒョとロージーが二人ともアイコニック(象徴・偶像的存在)だと現実感がなくなると思います。だからロージーが一人の少年なんだっていう印象を出すことでムヒョがより際立つし、ロージーが視聴者の方の目線に寄れると思うので、よいバランスだと思います。
林さん ロージーは自分の声の引き出しの中で、一番高いキーを使うキャラクターなんです。最近演じているキャラクターは低めの声を求められることが多かったので、ロージーの声質のような高いキーで演じる役は久しぶりでした。高いキーは10代の時によく使っていた音域ということもあり、初心に帰る気持ちで取り組ませていただきました。だから、一番最初のアフレコは気張っていた部分があったのかもしれません。
村瀬さん 絵が可愛いですからね。
林さん そうそう。最初は絵に引っ張られる部分があったけど、そこだけ意識すると一辺倒になってしまうので、「ロージーとして存在するには?」と考えた結果が2話目以降の成長ぶりにつながっているのかなと思います。
村瀬さん キャラクターを演じるにあたって核の部分が大切だと思うんですけど、ムヒョロジはコメディーとシリアスなシーンの差が激しいので、核を見失いそうになることもありましたね。ムヒョは常人の5倍くらいいろいろなことを考えているので、ムヒョが「どれだけ物事に対処できるのか」「どれぐらいの視野で周りを見えるのか」ということを頭に置きつつ「このぐらいだったらこう演じてもいいかな」とジャッジしながら演じていました。
林さん ムヒョは周りも見るし、やるべきことがたくさんあるし、いろんなことにアンテナを張ってなきゃいけないキャラクターだよね。
村瀬さん そうなんです。ムヒョほどのスペックはなくても、演じる側の自分もいろいろ考えてやらなきゃいけないなと気を付けていました。
ーー印象に残ったシーンやせりふは?
林さん 僕は1話目が好きです。最後のシーンが幽霊と人間の話なんですけど、人と人との温もりを感じられるし、すごく見応えがあって好きですね。
村瀬さん 僕は3話目が好きですね。ロージーははたから見ていると才能があるわけではないし、どちらかというとドジ。だけどなぜムヒョがロージーと一緒にいるのか、なぜロージーもムヒョのことを放っておけないのか。それはお互いがお互いを必要としているからなんだとあの話で体感的に理解できたんです。あと、映像と音の演出も魅力的です。通常のシーンはポップな感じになっていますが、霊が出てくる時は「出てくるぞ、出てくるぞ」みたいな怖い感じの色や音使いになっていて、ギャップをうまく表現しているなと思います。
林さん 確かに音の持つ効果がすごいね! 一つ一つのSE(サウンドエフェクト)とかME(ミュージックエフェクト)が当を得ているというか。空間を作り上げていて引き込まれる部分がありましたね。その点も注目して見ていただきたいです。
ーー最後にメッセージをお願いします。
林さん 出演が決まった時からうれしくて、僕なりのロージーを演じさせていただきました。笑いあり、感動あり、いろんな部分で楽しめる作品になっているので、楽しみにしていてください!
村瀬さん 今回アニメ化ということで、自分が声をあてさせていただけて光栄です。何年たっても色あせない作品というのはあるんだなという思いと、改めてこの時代にこの役を演じさせていただくことのありがさをかみしめながら大事に演じさせていただきましたので、ぜひお見逃しなく!
「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」は、悪霊による事件を処罰する魔法律が存在する世界で、天才魔法律家のムヒョと助手のロージーが依頼人のさまざまな問題を解決していく……というストーリー。アニメは、「ケロロ軍曹」などの近藤信宏さんが監督を務め、「ひぐらしのなく頃に」シリーズなどのスタジオディーンが制作する。BSスカパー!で毎週金曜午後9時半に放送中で、アニマックスでも9月3日から毎週月曜午後7時に放送される。
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