的場浩司:実写「天」で原田克美役 「50歳手前になって金髪に染めるとは…」

ドラマ「天 天和通りの快男児」に出演する的場浩司さん(左)と演じる原田克美のイラスト (C)「天」製作委員会(C)福本伸行/竹書房
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ドラマ「天 天和通りの快男児」に出演する的場浩司さん(左)と演じる原田克美のイラスト (C)「天」製作委員会(C)福本伸行/竹書房

 俳優の的場浩司さんが「カイジ」シリーズなどで知られる福本伸行さんのマージャンマンガが原作の連続ドラマ「天 天和通りの快男児」に出演することが2日、明らかになった。的場さんは、日本の裏麻雀界の頂点を決める「東西戦」で登場する、関西随一の暴力団組長で、現役最強の代打ち(請負業)の原田克美を演じ、「まさか50歳手前になって自分が金髪に染めるとは想像もしていなかったので驚きました」と出演を喜んでいる。また、俳優のでんでんさんが、伝説の天才雀士・赤木(アカギ)が登場する10年ほど前に、裏麻雀界のトップに君臨し続けていた怪物・僧我三威を演じることも発表された。

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 ドラマは、福本さんが1989~2002年にマンガ誌「近代マージャンゴールド」(竹書房)で連載したマンガが原作で、「カイジ」シリーズや「銀と金」よりも前に連載が始まった福本ワールドの原点といえる作品。「天」に登場した主役でないアカギが人気となり、スピンオフ作品「アカギ~闇に降り立った天才~」が生まれ、1991年から今年2月まで27年間の長期にわたって連載された。

 「天 天和通りの快男児」は、マージャンの「理」に興味を抱き、素人相手に荒稼ぎをしていた井川ひろゆき(古川雄輝さん)が、マージャンの代打ちをする天貴史(岸谷五朗さん)と出会い、その強さに引かれる。その後2人は、日本の裏マージャン界の頂点を決める戦い「東西戦」に挑んでいく……というストーリー。

 他の出演者も発表され、中華料理屋の登記簿を賭けて決死の勝負を挑む中西をおかやまはじめさん、怪しげな風貌と相手の心を読む代打ち・室田を相島一之さん、地上げ屋で代打ち探しを依頼した丸尾を田窪一世さん、ひろゆきの才能を評価するヤクザの沢田を山口祥行さんがそれぞれ演じる。後半の「東西戦」から、いかさまの“ガン牌”を使う浅井銀二役で田中要次さん、天を「兄貴」と慕う健役で星田英利さん、原田が信頼を寄せる代打ちの三井役で金子昇さん、山陰一の代打ちの阿久津役で永岡卓也さんが出演する。

 テレビ東京グループと動画配信サービス「Paravi(パラビ)」がタッグを組む連続ドラマ第1弾で、テレビ東京は10月3日から毎週水曜深夜1時35分に放送。Paraviはテレビ東京の放送終了直後から配信される。BSテレ東は、2019年1月期に放送予定。

 ◇的場浩司さんのコメント

 ――原田克美役の感想は。

 オファーをいただいたときは原作を知っていたので、福本先生の作品に自分が出られるという喜びと共に驚きがありました。原田役と聞いたときには、正直に言いますと「髪の毛どうするの?」と最初に思いました。金髪に染めることに抵抗はなかったですが、まさか50歳手前になって自分が金髪に染めるとは想像もしていなかったので驚きました。僕は「坊主にしろ」と言われたらやるし、この作品に携われる喜びの方が強かったです。原田は暴力の匂いを漂わせていますけれど、この方の筋があって、筋を通しながら生きていらっしゃるので、ヒールだけど実はヒーローでもあると感じながらお芝居をしています。

 ――ドラマの見どころは。

 編集したドラマ本編を僕も見ていないので「ここだよ」というのは言いづらいのですけれど、ただのマージャンのドラマではないです。マージャンを介しながら人間と人間の個性と個性の戦いであったり、個性と個性が結ばれたり、ある意味人間ドラマだと思っています。マージャンの打ち方も性格が出て打っているし、ツモって捨てるまでの所作にも性格が出ていると思っているので、大変見応えがあると思います。

 最後になりましたけれど、岸谷先輩がすてきな天さんを演じていらっしゃるので、それに負けないようにと言うとおこがましいのですが、最後まで天を倒すことに使命感といいますか、岸谷先輩に挑んでいこうと思っています。普段はとても優しく仲良く過ごさせていただいてます。ぜひこの「天 天和通りの快男児」をご覧いただければうれしいです。

 ◇でんでんさんのコメント

 ――僧我三威役の感想は。

 僕が20代前半の時にマージャンがはやり、「雀士になりたい」という気持ちもあったのです。出演が決まり、本を見て最初に思ったのは、マージャンが好きで毎日やっていたころのことです。おそらく四暗刻だったと思うのですがテンパったときに、その場の他の人間に自分の心臓のバクバク感が聞こえているのではないかと感じたことがありました。それを思い出し、あのときのような臨場感を持って演じられたらいいなと思いました。

 あるプロ雀士の方が経営する雀荘があり、そこに人と違った打ち方をしている方がいました。「なぜそんなに危険な牌(パイ)をすっと出せるのか」と聞いたことがあります。「『勝負してますよ』というふうに出すと自分がテンパっているのが分かってしまうじゃないですか」と言われました。僧我を演じる際に聞いた経験を試しています。

 ――ドラマの見どころは。

 アウトローの世界なのだけれど善悪をつけたがるのですよね。自分たち西軍は、悪(わる)の中の悪(わる)なのだけれど東軍が正義に、格好良く見えるのですよね。今マージャンをやっている人たちには、イカサマを鮮やかにやってしまう手口を「昔の話だな」と思うのではなく、「今でもあり得るのかな」と想像してもらえたらうれしいです。突っ込みどころも満載ですが(笑い)。東軍と西軍どちら側につくか、登場人物の誰かに感情移入して楽しんでいただけたらと思います。

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