押見修造さんのマンガ「惡の華」が実写映画化されることが8日、明らかになった。押見さんからの指名で、監督は映画「片腕マシンガール」「覚悟はいいかそこの女子。」などの井口昇さんが務める。脚本はアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(あの花)」や「心が叫びたがってるんだ。」の岡田麿里さんが手がける。2019年公開。
ウナギノボリ
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原作は2009~14年に「別冊少年マガジン」(講談社)で連載され、累計発行部数300万部を記録し、「マンガ大賞2012」にもノミネートされた押見さんの異色マンガ。2013年にはテレビアニメ化、16年には舞台化された。
高校生の春日高男は、同じクラスの人気者・常磐文(ときわ・あや)が本屋で詩集「惡の華」を読んでいるのを目撃する。かつて「惡の華」に憧れを抱く内向的な文学少年だった春日は、中学時代を思い出していた……。山々に囲まれた地で閉塞感のある日々に息苦しさを感じていた春日は、中学2年のある日、教室でクラスのマドンナ・佐伯奈々子の体操着を見つける。誰もいない放課後、胸が高揚した春日は人の気配を感じてとっさに体操着をつかみ逃げ出してしまう。後日、その一部始終をクラスの変わり者、仲村佐和に見られていたことが発覚。「秘密をばらさない代わりに私と契約しよう」と、仲村と春日の奇妙な共犯関係が始まる。仲村の命令が日々エスカレートしていくと同時に、春日は「惡の華」への憧れと同じような魅力を仲村にも感じていく。ところがある日、町の夏祭りで起きた事件が2人の関係を決定的に変えてしまう……というストーリー。
・スタッフのコメントは以下の通り(原文のまま)
「惡の華」を初めて読んだ時、最初の数ページで「これは絶対に映画にしたい。そのために映画監督になったのではないか」と全身に電流を浴びたような衝撃と直感に満ち溢(あふ)れました。
長い片思いのような気持ちを抱え続け、遂に実現できることになりました。
毒のある過激さだけではない普遍性と、孤独を感じる少年少女への共感が、「惡の華」に人々を惹きつける理由だと思います。
今を生きる観客が求める題材とリンクしてきた「惡の華」こそ、今映画にするべき作品だと思っています。
自意識の暴走と、どうしようもない焦燥と、それらが引き起こす羞恥と、土地がもたらす閉塞感と……。
「惡の華」が持ついくつかのテーマは、誰しもの思春期と重なる部分があると思います。
皆さんの中の少年少女が疼(うず)くような、そんな作品になるといいなと思います。
井口昇監督に「惡の華」を撮っていただくことは、長年の夢でした。
僕の魂を救ってくれて、物語の作り方の手本にしてきたのが井口監督の作品だったからです。
「惡の華」を描くうえでも多大な影響を受けました。
ですので、1番楽しみにしている観客は僕だと思います!
さらに、岡田麿里さんの脚本が絡み合うことで想像以上のものができると思っています。
本当の、切実な、胸に突き刺さる「変態」を観れることを心待ちにしています。
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