山田杏奈:女優業への思いと覚悟「ずっと役者をやっていけたら」 映画「小さな恋のうた」でギター猛特訓

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映画「小さな恋のうた」で譜久村舞役を演じる女優の山田杏奈さん

 3人組バンド「MONGOL800」(モンパチ)の楽曲を基にした映画「小さな恋のうた」(橋本光二郎監督、24日公開)で、唯一の女性メンバーとしてバンドに参加する譜久村舞役を演じた女優の山田杏奈さん。担当パートのギターは初挑戦だったというが、演奏シーンでは見事な腕前を披露。劇中では、感情を表に出さないが大切なもののためなら大胆な行動も辞さない舞を好演している。昨年は「ミスミソウ」で映画初主演を果たし、「ガーナミルクチョコレート」のCMキャラクターを務めるなど、活躍中の山田さん。この春に高校を卒業した山田さんは「今は将来的にずっと役者をやっていけたら」と意欲を示す。山田さんに初挑戦のギターや今作への思い、これからの活動などについて聞いた。

 ◇ギター初挑戦で猛練習 

 映画は、モンパチのデビュー20周年記念ライブでメンバーによって製作が発表された。主人公の真栄城亮多らのバンドは東京のレーベルからスカウトを受け、プロデビューが決まる。しかし、突然の交通事故をきっかけに、バンドは行く先を見失ってしまうが、そこに現れた1曲のデモテープと米軍基地に住む一人の少女によって、止まった時計の針は前に進み始める……というストーリー。亮多を佐野勇斗さん、亮多のバンド仲間でドラム担当の池原航太郎を森永悠希さん、唯一の女性メンバーの舞を山田さん、舞の兄で亮多の親友の譜久村慎司を眞栄田郷敦さん、ベース担当の新里大輝を鈴木仁さんが演じる。

 バンドのメンバーとして、劇中で見事なギター演奏を披露している山田さん。だが、実はギターを弾くのは初めてだったという。「ちょうどギターをやりたいなと思って、アコースティックギター(アコギ)を買ったころに出演のお話をいただいたので、運命的というか……」と山田さんは笑顔で語る。アコギを買ったのは、「歌が歌いたくて、歌うときに演奏もできたらいいなという思い」からだった。だから撮影でも「音楽やギターに関する抵抗はなく、純粋に楽しんでいました。仕事なのにこんなに楽しんでいいんだろうか……というぐらい(笑い)」と語る。

 楽器は、撮影前に約半年の練習期間が与えられていた。もともとギターに興味があったこともあり、家では一心に練習に打ち込み、「暇さえあればギター、という感じ」だったという。「ギターの先生が親身になって教えてくださって。映画で使う曲だけじゃなく、好きな曲の楽譜も用意してくださって、お遊びで弾いたりしていました。ギターを楽しめる環境を作っていただいたんです。練習は難しかったですけどね(笑い)」と楽しそうに話す。

 大変ではあったが、つらさはなかった。「(兄の)慎司がギターを弾く姿をずっと見ていた舞が一人で練習する役だったので、ギターも『舞として覚えよう』と。演奏のときも『舞だったらこうする』ということを意識していたので、役作りの時間でもあったんです。練習の半年を通して舞という子のことが分かったので、大変でしたけど、嫌ではなかったです」と山田さんは振り返る。
 
 映画は、前半の演奏シーンに比べ、終盤ではよりよどみなく生き生きと演奏しているような印象を受けるが、実際に前半はあえてつたなく弾いているのだという。「はじめのところは、下手に弾いているんです(笑い)。ちょっと下手に弾いてみて、と監督にも言われていて。わざと、最初の自分がどうだったかを思い出して弾いていました」と明かす。

 ◇兄役・眞栄田郷敦の印象は…

 舞は感情をあまり表に出さない女の子。山田さんは、自身の性格と近いところがあると感じたという。「舞は、あまり表に出る子じゃないし、意見も自分から主張するタイプじゃない。私も、表立って何かを言うのが得意ではないので、そういうところは似ているなと思いました」と山田さん。ただ、大切なものを守るために、舞は大胆な行動にも出る。「自分の大切なものへの思いや行動力は私にはないところなので、魅力的だなと思いました。すごく舞が好きになりました」と笑顔をみせる。

 劇中では、眞栄田さんが兄の譜久村慎司を演じている。眞栄田さんについて「本当のお兄ちゃんみたい、というか……舞が慎司をすごく尊敬していたり、慎司の音楽を好きだったりするんですが、私も同じ気持ちがあって。すごく尊敬していますし、眞栄田さんの音楽もすてきだなと思います」と山田さん。パートが同じギターということも、距離を縮める要素になった。「(バンドの)練習のときに教えてくださったりもして。たぶんすごく努力されていて、どんどん上手になるので、『負けないようにしなきゃ』というところはありました」と語る。

 そうやって出来上がった今作。山田さんに感想を聞くと「よかったな、と(笑い)。今まで、初号(試写)が終わったあとに『よかった』という気分で帰れることって、ほぼなくて。自分のお芝居が気になって、客観的には見られないんです。今回ももちろん、思うところはありましたが、本当にいい作品に出させてもらったな、と。私たちが沖縄でやっていたことが、そのまま数カ月たって見られた気がしてうれしかったし、この作品に出られてうれしかったです」と晴れやかな表情で語る。「多分、この役をほかの子が演じているのを見たら、きっとすごくやりたかったと思うだろうな……と。私がやれてよかったな、と思いました」とほほ笑む。

 ◇今後挑戦したい役は…

 昨年は押切蓮介さんの人気マンガを実写化した「ミスミソウ」で映画初主演を務めた山田さん。現在は女優の浜辺美波さん、久間田琳加(くまだ・りんか)さんとロッテ「ガーナミルクチョコレート」のCMキャラクターも務めるなど、今最も勢いのある若手女優の一人だ。だが、山田さん自身は「全然、まだまだですという感じですね(笑い)」と控えめに語る。

 自分に厳しい目線は、今後の長い役者人生を見つめているからかもしれない。山田さんは「この(芸能の)仕事は小学5年生のときからやっていますが、ずっとやっていくと思って始めたわけではなかったんです」と言いつつ、「でも今は、将来的にずっと役者をやっていけたらと思っています」と力強く語り、「一個一個の積み重ねだなと思うんです。この作品もそうですが、いまやっていることが次につながると思って、『一個一個頑張んなきゃな』って思います」と胸の内を明かす。

 この春、高校を卒業し、ますます女優としての活躍が期待される山田さん。最後に、今後挑戦してみたい役を聞いてみると、「青春、恋愛もの」と回答し、「この年代だからこそできることもあるのかなと思うから。いままで、そういうしっかりとした恋愛もののヒロインはやったことがないので、やってみたいですね」と笑顔で語った。

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