7月19日公開の映画「東京喰種 トーキョーグール【S】」(川崎拓也監督、平牧和彦監督)に出演する女優の山本舞香さん。人肉を食らう怪人・喰種(グール)が潜む街・東京を舞台に、喰種の葛藤や喰種同士の戦いを描いたバトルアクション映画。山本さんは俳優の窪田正孝さん演じる金木研(カネキ)と同じ喫茶店で働く喰種の霧嶋董香(トーカ)役を演じる。原作ファンも多い話題作で人気キャラクターのトーカを演じる山本さんは撮影前、「できる気がしない」と悩んだこともあったという。山本さんに、トーカ役を演じた苦悩や演じ終えた感想、窪田さんらとの撮影秘話などを聞いた。
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ただ、役づくりでは苦悩もあった。演じるのは、クールな性格が魅力的な主要キャラクター。「本読みの時点では、全然(トーカを)つかめていなくて……。台本を読んでもつかめなくて。髪形と服装、メークなどに助けられた部分はありました」と語る。
模索する中、助けになったのは、主演の窪田さんの一言だったという。「顔合わせの日、(松田)翔太さんが初対面なのに『みんなでご飯に行こう』と誘ってくださって、その時『ぶっちゃけつかめていないし、できる気がしない』と言ったんです。『無理だと思う』って。こんな世界的に人気な作品で、自信がないと言ったら『舞香なりのトーカでいい』と窪田さんがおっしゃってくださって……。それで安心感があったというか、頑張ろうという気持ちになりました」と明かす山本さん。「現場に入って徐々につかんでいく感じだった。でも私なりのトーカができてよかったかなと思います」と笑顔を見せる。
トーカは喰種だが、「基本的に、普通の人間を演じているって感覚なんです」と山本さん。「『人間を食べる』という言葉が出てくれば、自分も喰種なんだという感覚になるけど、そういう深刻なシーン以外は、普通の人間と変わらない人物として演じていたかもしれません」と明かす。
現場で徐々にトーカのキャラクターをつかんでいった。「声のトーンもすごく考えました。あと笑った顔、怒った顔が原作のトーカの顔と自分の顔では全然違う。どう表現すればいいのか、すごく考えました。窪田さん、翔太さんとのお芝居に助けられた部分がすごくあるんですが、前作にも原作にもないトーカがあるんじゃないかなと思っています」と山本さんならではのトーカに手応えも見せる。
現場では監督と議論が白熱する場面もあった。「お互いに熱が入りました。たとえば、最後のシーンでも監督の想像するトーカの感情と自分の思う感情とが違っていて。せりふのニュアンスとか、言い方とか、この会話の中でこのせりふは必要なのかとか、トーカはこういう言葉遣いはしない、とか……。監督と話をしていて、それは違うんじゃないか、と。それぐらいトーカに対する気持ちが熱くなってきている自分がいると感じていました。ストレートに思っていることを言える監督でよかったな、と思います」と晴れやかな表情で語る。
グール同士のハイスピードなバトルが大きな見どころの一つ。バトルの中で、グールが体を刺される痛々しい描写もある。山本さんは「おなかや肩を刺されたことがないから、どんな痛みなのか分からず、すごく難しかった。どういう痛みなんだろう、と。とりあえず痛いから叫んでいればいいのか、とか……」と語る。同じく傷つけられるカネキを演じる窪田さんを見て「窪田さん、すごいな、と(笑い)。1回殺されているのかな?と思うぐらい、すごくリアルで」と感嘆したという。
連続ドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」(日本テレビ系)で注目を集めた女優の森七菜さんも、トーカと同じ学校に通う親友、小坂依子役で出演。トーカと依子の関係は、物語の中で重要な意味を帯びている。山本さんは共演した森さんについて「すごく可愛らしくて、素直な子だなって思いました」とべた褒めし、「(広瀬)すずがデビューした時にすごく似ていて、すずに速攻で連絡しちゃった。『めっちゃ似ている子いるよ、めちゃめちゃ可愛い』って」と楽しそうにエピソードを披露する。
「トーカに対する気持ちが熱くなっていった」と語る山本さんは、トーカのどんなところに魅力を感じるのか。「トーカってツンデレだと思うんですよ。カネキへの対応と、依子への対応(の違い)とか見ていると。感情って伝わりにくいなと思いました」と山本さんは話し、「大変だったな……。本当に大変だった」と苦笑いで振り返る。
劇中にはさまざまな個性的なキャラクターが登場する。最後に、お気に入りのキャラクターについて聞かれると、山本さんは「カネキ」を挙げた。「窪田さんが演じているカネキのキャラクター、好きですね。腕を折られて子供みたいな顔をしている窪田さんとか、やっぱりすごいなって思います。弱い、可愛い、子供みたいなカネキくん」と笑顔を浮かべて語ってくれた。
「東京喰種」シリーズは、人肉を食らう怪人・喰種をテーマにした石田スイさんの人気マンガで。2011~14年にマンガ誌「週刊ヤングジャンプ」(集英社)で連載され、2014年から始まった新章「東京喰種 トーキョーグール:re」が2018年7月に完結した。コミックスは全世界累計4400万部を発行。実写映画も世界29カ国で公開された。
実写映画の続編「東京喰種 トーキョーグール【S】」は、喰種が潜む街・東京が舞台。ある事件をきっかけに半喰種となってしまった大学生の金木研(カネキ、窪田さん)は、喫茶店「あんていく」に身を寄せ、霧嶋董香(山本さん)らと共に生活をしていた。そんな中、美食家(グルメ)と呼ばれる喰種・月山習(松田さん)があんていくを訪れる。月山はカネキのにおいに興味を持ち、彼をグールレストランに誘い出す……というストーリー。
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