MD松尾のゲームヒットランキング:19年7月は久々好調 「プロスピ」「FE 風花雪月」などヒット

 TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の松尾さんは、その経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている。ベテランバイヤーが毎月のTSUTAYAでのソフト販売ランキングを基に市場の動向を振り返る。

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 2019年の7月は、ソフト部門が3カ月ぶりの前年比増となりました。上半期ナンバーワンのタイトルラインアップになったこともあり、前年比150%もの好調ぶりとなりました。ただし、ハード部門は前年に届かず、関連するアクセサリー部門も厳しい結果になりました。なお、新型機「ニンテンドースイッチライト」の発売が発表されましたが、実のところ、そこまでの影響はなかったという見解です。やはり携帯機ということで、テレビに接続しての対戦もできないので、用途が異なるということでしょうか。

 ソフト部門のトップは「プロ野球スピリッツ 2019」(PS4、コナミデジタルエンタテインメント)となりました。4月から延期しての発売となりましたが、前作の倍を売り上げており、4位のVita版を含めたタイトル全体でも昨年の「実況パワフルプロ野球2018」に迫る勢い。スイッチ版が出ていればもっと売り上げが上がったと思います。

 2位の「ファイアーエムブレム 風花雪月」(NS、任天堂)は、人気シリーズの最新作となりますが、前作までのユーザーがいない印象があり、代わりに女性層の購入が目立っています。売り上げとしては「ファイアーエムブレム 外伝」のリメークとなった「ファイアーエムブレム Echoes」(3DS、同)はキャッチアップできましたが、「ファイアーエムブレムif 白夜王国」(同)には届かなかったイメージ。データ上はコア層が離れたようにみえますが、ダウンロード版を購入したのかもしれませんね。ただし、初のスイッチ向けとあって、本体のけん引は顕著で、今期発売のタイトルでは一番のけん引率となりました。

 8月は、「スーパーマリオメーカー2」(NS、任天堂)、「ファイアーエムブレム 風花雪月」「プロ野球スピリッツ 2019」といった発売済みタイトルメインの売り上げになりそう。新作では22日発売の「鬼ノ哭ク邦」(NS・PS4、スクウェア・エニックス)、30日の「ASTRAL CHAIN(アストラルチェイン)」(NS、任天堂)など、8月後半のタイトルには期待しています。

 ◇2019年7月のゲームソフトランキング(TSUTAYA調べ・限定版含む)

1位 プロ野球スピリッツ 2019(PS4)
2位 ファイアーエムブレム 風花雪月(NS)
3位 スーパーマリオメーカー2(NS)
4位 プロ野球スピリッツ 2019(Vita)
5位 妖怪ウォッチ4 ぼくらは同じ空を見上げている(NS)
6位 実況パワフルプロ野球(NS)
7位 ゴッドイーター3(NS)
8位 ルーンファクトリー4 スペシャル(NS)
9位 進撃の巨人2-Final Battle-(NS)
10位 進撃の巨人2-Final Battle-(PS4)
11位 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL(NS)
12位 釣りスピリッツ Switchバージョン(NS)
13位 キングダムカム・デリバランス(PS4)
14位 Minecraft(NS)
15位 マリオカート8 デラックス(NS)
16位 ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ(PS4)
17位 Splatoon2(NS)
18位 ドラえもん のび太の牧場物語(NS)
19位 東京2020オリンピック The Official Video Game(NS)
20位 MARVEL ULTIMATE ALLIANCE 3(NS)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約550店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。1996年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。2002年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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