MD松尾のゲームヒットランキング:20年4月は過去最高の売り上げに 「あつまれ どうぶつの森」に「FFVII REMAKE」発売で

 TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の松尾さんは、その経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている。ベテランバイヤーが毎月のTSUTAYAでのソフト販売ランキングを基に市場の動向を振り返る。

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 2020年の4月の売り上げは、2008年の集計開始以来、4月としては過去最高となりました。3月に大ヒットした「あつまれ どうぶつの森」(NS、任天堂)に加え、「ファイナルファンタジー(FF)VII」のPS4向けフルリメーク版「FFVII REMAKE」(PS4、スクウェア・エニックス)が発売され想定以上の大ヒットを記録。ソフトが3倍、ハードも倍近いヒットとなりました。

 2カ月連続の首位となった「あつまれ どうぶつの森」ですが、シリーズ作にくらべて圧倒的に購買層が広いのが特徴になっています。従来であれば初動で20代の男女が購入し、徐々にファミリー層にシフトしていくのですが、今回は20代の購買はそのままにファミリー層が増えていっており、購買層がほぼオールターゲットになっています。これはやはり、著名人が遊んでいることを明かしたりと、SNSの効果が大きいとみています。

 「FFVII REMAKE」も想定をはるかに超える販売を記録。特に初動が好調でファンがどれだけ待ち望んでいたかがうかがえますね。内容の評価も高く遊びごたえがあるようで、これまでだと中古に並ぶのを待っていたユーザーも、我慢できずに新品を買っているのではないでしょうか。

 「BIOHAZARD RE:3」(PS4、カプコン)も前作のファンを中心に好調な売り上げを記録。驚いたのは「聖剣伝説3 トライアルズ オブ マナ」(PS4・NS、スクウェア・エニックス)のPS4版の好調ぶりです。前作を大きく上回るヒットを記録しており、「FFVII REMAKE」のユーザーの2作目としての需要も大きかったと考えています。「ONE PIWCE 海賊無双4」(PS4・NS、バンダイナムコエンターテインメント)も、原作マンガの盛り上がりが売り上げに反映されていますね。

 5月は「The Last of Us Part II」(PS4、SIE)、「ソードアート・オンライン アリシゼーション リコリス」(同、バンダイナムコエンターテインメント)といった注目作が延期されたことで、発売済みタイトルメインのランキングとなりそう。「あつまれ どうぶつの森」「FFVII REMAKE」あたりが引き続き上位に来るでしょう。新作では「Xenoblade Definitive Edition」(NS、任天堂)に注目しています。

 ◇2020年4月のゲームソフトランキング(TSUTAYA調べ・限定版含む)

1位 あつまれ どうぶつの森(NS)
2位 ファイナルファンタジーVII リメイク(PS4)
3位 BIOHAZARD RE:3 Z Version(PS4)
4位 聖剣伝説3 トライアルズ オブ マナ(PS4)
5位 ONE PIWCE 海賊無双4(PS4)
6位 聖剣伝説3 トライアルズ オブ マナ(NS)
7位 リングフィット アドベンチャー(NS)
8位 ONE PIWCE 海賊無双4(NS)
9位 マリオカート8 デラックス(NS)
10位 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL(NS)
11位 BIOHAZARD RE:3(PS4)
12位 Minecraft(NS)
13位 ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX(NS)
14位 仁王2(PS4)
15位 スーパー マリオパーティ(NS)
16位 脳を鍛える大人のNintendo Switchトレーニング(NS)
17位 ポケットモンスター ソード(NS)
18位 ジャストダンス2020(NS)
19位 Predator: Hunting Grounds(PS4)
20位 NewスーパーマリオブラザーズU デラックス(NS)

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