半妖の夜叉姫:「犬夜叉」ファンを裏切りたくない 新たな物語を作る覚悟 高橋留美子に学んだ「説得力」

「半妖の夜叉姫」の一場面(C)高橋留美子/小学館・読売テレビ・サンライズ 2020
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「半妖の夜叉姫」の一場面(C)高橋留美子/小学館・読売テレビ・サンライズ 2020

 高橋留美子さんの人気マンガ「犬夜叉」の殺生丸、犬夜叉の娘たちが活躍するテレビアニメ「半妖の夜叉姫」(読売テレビ・日本テレビ系、土曜午後5時半、一部地域を除く)。殺生丸の双子の娘であるとわとせつな、犬夜叉と日暮かごめの娘、もろはの“3姫”が現代と戦国時代を舞台に暴れ回る痛快なストーリーと、3姫の出生の秘密が徐々に明かされていく謎をはらんだ展開が話題を呼んでいる。監督を務めるのは、「犬夜叉 完結編」の副監督だった佐藤照雄さん。佐藤監督は「美しい形で完結を迎えた『犬夜叉』の新たな物語を作ることは、かなりのプレッシャーだった」といい、「皆さんが3姫を好きになってくれるよう、何よりスタッフがキャラに愛情を注ぐ。覚悟を持って作っている」と語る。作品作りにおけるこだわりを聞いた。

 ◇「犬夜叉」ファンを裏切りたくない 3姫の出生の謎も… 

 「半妖の夜叉姫」は、妖怪と人間の血を引く少女3人をメインキャラクターとした物語。殺生丸の双子の娘・とわとせつな、かごめと犬夜叉の娘・もろはが、現代、戦国時代の時を超えて縦横無尽に暴れ回る姿を描く。高橋留美子さんがメインキャラクターデザインを手掛け、「犬夜叉 完結編」の副監督だった佐藤さんが監督、隅沢克之さんがシリーズ構成を担当。「犬夜叉」「犬夜叉 完結編」と同じくサンライズが制作する。

 「半妖の夜叉姫」には、とわ、せつな、もろはの3姫を中心としたストーリーが展開し、3姫の出生に関わる回想シーンでは、犬夜叉、殺生丸、かごめといった「犬夜叉」のキャラクターが登場する。佐藤監督らスタッフがまず大事にしたのは、「『犬夜叉』のキャラクターたちをどのように登場させるか」だった。

 「犬夜叉ファンの方々の期待を裏切りたくないので、どういう形で登場させればファンの人たちが納得して見てくれるか、違和感なく入ってくれるか、どんな落としどころにすればいいかというのはすごく気を使っています。もちろん、シナリオ上でどう登場させるかは、留美子先生にも確認をいただいてから登場させています」

 3姫たちは自身の親を知らずに育ったという設定で、ストーリーが進んできた。SNSなどでは「犬夜叉、殺生丸はなぜ育児をしていないのか?」というような声も上がった。佐藤監督は「これまでは出生の謎に関する“種”をばらまいている状態」と説明する。

 「シリーズ構成の隅沢さんが考えている中でも、ある程度期待感を膨らませて、少しじらそうかという。今回は原作がないので、皆さん先々のストーリーが分からないという不安の中、じらされすぎると離れてしまうし、かといって情報を出しすぎてもいけないので、そこの駆け引きを大事にしています。それがオリジナルの面白いところでもある。今はオリジナル作品として種をばらまいている状態。見続けていると、だんだん種の芽が出て、花が咲いてという形になるので、もうちょっと粘って見ていただければ全てが分かると思います」

 ◇新たなキャラクターを愛情かけて育てる 高橋留美子から学んだこと

 「半妖の夜叉姫」では、高橋留美子さんがとわ、せつな、もろはのメインキャラクターデザインを手掛け、親の面影のある3姫の姿は話題を呼んだ。佐藤監督は「留美子先生が産み落としてくださったキャラクターを、アニメのスタッフがちゃんと愛情をかけて育ててあげないと、視聴者にも愛してもらえない」と語る。

 「『犬夜叉』のキャラクターが愛されるのは、留美子先生が年月をかけて愛して、作り上げてきたからだと思います。それを分かっているからこそ、今回の3姫はスタッフがちゃんと愛情を注がないと、みんなが好きになってくれないんだろうなと、かなり覚悟してやっている部分ですね」

 キャラクター作りにおいて、佐藤監督らスタッフが高橋留美子さんからアドバイスを受けることもあったという。

 「例えば、とわは男装をしているキャラクターですが、なぜ男装をするのかという理由付けとして『昔、女の子の格好をして嫌なことがあったから』『スカートを切られてしまった』という話も出たのですが、留美子先生は『そういうところで理由付けするより、ただけんかしやすいからでいいんじゃない』『そこを深掘りするよりも、とわというキャラクターの軸をしっかり作ってあげたほうがいいんじゃない?』と。その子が持っている根底のもの、それに見合った言動がリンクしないと、先生は納得してくれないんですよね。ロジカルな考え方をされるので、こちらは納得せざるを得ないんです。キャラクターとして説得力があるということをすごく大事にされている」

 佐藤監督は、高橋留美子さんからのアドバイスを「すごく的確で、勉強させていただいています」と話し、キャラクター作りに対し「気合を入れて作っている。キャラがぶれないように心がけています」と力を込める。

 佐藤監督らスタッフの「犬夜叉」への愛情は「半妖の夜叉姫」に受け継がれている。ストーリーは、1月放送のエピソードで重大な局面を迎えるという。犬夜叉、殺生丸の娘たちの行く末を見守りたい。

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