芹澤優:ソロデビュー5年の変化 「私は私」と思えるように フルコースの初フルアルバム

10月5日に初のフルアルバム「YOUr No.1」を発売する芹澤優さん
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10月5日に初のフルアルバム「YOUr No.1」を発売する芹澤優さん

 声優で歌手の芹澤優さんの初のフルアルバム「YOUr No.1」が10月5日に発売される。芹澤さんにとって今年は、芹澤さんが所属する声優アイドルユニット「i☆Ris(アイリス)」の結成10周年で、ソロデビュー5周年を迎えたアニバーサリーイヤーだ。芹澤さんに初のフルアルバム、ソロデビューから5年の変化について聞いた。

ウナギノボリ

 ◇私だって歌える! 新曲で挑戦も

 初のソロミニアルバムのリード曲「Voice for YOU!」、「HoneyWorks」がプロデュースしたファーストシングル「最悪な日でもあなたが好き。」、テレビアニメ「魔入りました!入間くん」のエンディングテーマ「デビきゅー」、「TRF」のDJ KOOさん、ラッパーのMOTSUさんとコラボした「EVERYBODY! EVERYBODY!」などシングル、ミニアルバムの人気楽曲のほか、芹澤さんのアイデアを取り入れた5曲の新曲が収録される。コンセプトは「シンデレラ×歌姫」だ。

 「シンデレラが勇気を持って一歩踏み出し、王子様に見つけてもらう……というイメージがありました。プリンセスが好きですし。ただ、新曲の全部にプリンセス感があると、コンセプトが強くなりすぎちゃいますし、リード曲の『シンデレラストーリー』はコンセプトを強く押し出しつつ、ほかの曲はそれにとらわれず、自由に選びました。フルコース感といいますか、いろいろな私を楽しんでいただきたかったんです」

 格好いい「BLUE ROSE」があれば、可愛い「アンビバビバラビュー」もあるなど新曲はまさにフルコースという言葉がぴったり。芹澤さんのさまざま魅力が詰め込まれている。

 「韓国のアイドルが好きなので、がっつり歌って踊って格好いい曲を入れたかったのが『BLUE ROSE』です。ライブでも激しく踊ります。ハイトーンで歌っていますし、振り付けもいつもより難しいので、まだまだできないことを頑張っていくぞ!と技術的な挑戦があります。『アンビバビバラビュー』は、TikTokとかでも印象に残りそうな曲です。

 挑戦だったという「Break My Tear」では、芹澤さんの新たな魅力を堪能できる。

 「負けず嫌いで、悔し泣きをすることもありますし、普段はあまり出さない感情もあって、『Break My Tears』は、そういう部分が出ている曲です。まだライブでは歌っていないのですが。バンドにも合う曲だし、エモい感情がダイレクトに届く曲になると思っています。この曲はがっつりロックサウンドなのですが、スタッフの方に『格好いい曲を歌うイメージがないよね?』と言われ、悔しくて『私だって歌える!』というところを見せたかったんです。歌声を変えて、可愛いところが乗らないように気をつけました」

 リード曲「シンデレラストーリー」は、そんな芹澤さんの魅力を凝縮したような楽曲で「王道ですし、可愛いです! 歌詞も私らしくて大好き!」と語る。


 ◇一番落ち込んでいた5年前 i☆Risの安心感

 芹澤さんはソロデビュー5周年を迎えた。

 「ソロは、デビュー前からの夢でしたし、もっとCDをいっぱい出して、もっと動きたかったという気持ちがないわけではないのですが、i☆Ris、声優としての活動もある中で、精いっぱいできたという気持ちです。。毎回、ぶつかりながら乗り越えて、芹澤優という存在の輪郭をより濃くしているのがソロ活動だと思っています。

 5年の活動の中で成長も実感している。

 「自分というものが分かるようになってきたのかもしれません。5年前は、多分この10年間で一番落ち込んでいたんです。ソロは。良いことも悪いことも全ての意見がダイレクトにくる感覚があって、それが怖くなっちゃったんです。ソロデビューは夢だったのに、一人で背負うのは、こんなに怖いんだ……とすごく落ち込んじゃいました。自分の魅力ってなんだろう?と考える中で、『デビきゅー』の辺りから、何をやっても私は大丈夫だ!と思い始めました。どこにもなじめなくても“私は私”という感覚が生まれたのが、この5年の変化でした。怖い気持ちがなくなったんです。こういう話、恥ずかしいですね(笑い)」

 結成10周年を迎えたi☆Risの活動もこの10年で変化があった。

 「i☆Risでは、昔は私が引っ張る!みたいな気持ちが強かったけど、最近、i☆Risにいる時は、波に乗ってる感じです。5人で集まってしまえば、そこにスッと入るだけで、変な気負いもしなくていいし、いい意味で気楽になってきています。リーダーがちゃんとMCをしてくれるし、誰かしらがボケてくれる。みんなでいる安心感がすごいんです」

 順風満帆ではなかったかもしれないが「この仕事を辞めようと思ったことはないです。まだまだやりたいことがあります」と語る芹澤さん。「ライブで、より大きいステージに立ちたいですし、いろいろな方とコラボもしてみたいです。大橋彩香ちゃんや水瀬いのりちゃんとか同世代でアーティストデビューしている人が多いので、一緒にライブもやってみたいです」と挑戦はまだまだ続く。

 芹澤さんは現在、ライブツアー「Yu Serizawa 3rd Live Tour 2022 YOUr No.1」を開催中で、12月24日のZepp DiverCity TOKYO(東京都江東区)公演は、毎年恒例となったバースデーライブとして開催される。

 「今年のツアーは初めて私のライブにいらっしゃる方も楽しめるはずです。私はライブ中が一番格好いい!と思っているので、一番輝いてる私を見に来ていただけたらうれしいです。好きになってもらえるはずです! バースデーライブでは、ここでしか歌わない楽曲もあります。一緒にクリスマスイブを過ごしましょう!」

 成長を続ける芹澤さんがライブで躍動する姿をぜひ目に焼き付けてほしい。


 ※クレジット(敬称略)

 ヘアメーク:西村恵(MARVEE)▽衣装協力:Hdxuly,▽スタイリスト:津野真吾(impiger)

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