足立梨花:30歳は「なってみるとまだ大人じゃないな」 15周年記念写真集、女優業への思い

写真集「足立梨花写真集 リリカル」を発売した足立梨花さん
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写真集「足立梨花写真集 リリカル」を発売した足立梨花さん

 今年でデビュー15周年を迎え、30代に突入する女優の足立梨花さん。30歳の誕生日となる10月16日直前の14日には、写真集「足立梨花写真集 リリカル」(KADOKAWA)を発売した。写真集で7年ぶりの本格グラビア挑戦が話題を呼んでいるほか、ドラマ「復讐(ふくしゅう)の未亡人」(テレビ東京)などへの出演で女優としても活躍している足立さんに、写真集への思いや撮影に向けての舞台裏、女優業についてや30歳の心境など“今”と“これから”を聞いた。

 ◇写真集は「足立梨花が足立梨花のままで良かったと思ってもらえるものになった」

 写真集の発売について、足立さんは、「グラビアは楽しい。自分を表現できる場はなかなかないし、写真集はボリュームもあって表現できるものが無限にあるなと思う。写真集はやりたかったことでもあるので素直にうれしかったです」と喜ぶも、7年ぶりとなる本格的なグラビア撮影では当初、「どうポーズをとっていいのかとか、やっぱりブランクってある」と感じたことを明かす。

 そんな不安を、撮影を担当した三瓶康友さんがテストシュートの際にかけてくれた「これ以上もうポーズの勉強をしてこないで」という意外な一言が吹き飛ばしてくれたという。

 「最近のグラビアを見ていなかったので勉強しなきゃと考えていたのですが、たしかに今回のコンセプトが『ありのままの30歳の私』『15周年を迎えた私』を見せたいと思っていました。(三瓶さんは)ありのままを撮りたかったからこそ、そうおっしゃったのかな。予想外だったけど、逆にありがたかったです。意図はあえて聞きませんでしたけど、自然にしようと解釈しました」

 30歳を迎えるにあたり、「大人っぽい一面を見せた方がいいのかな」とも考えたが、「足立梨花といえば笑顔でしょうと言われて。びっくりしたけど23歳と30歳の笑顔は違うので、笑顔でも大人な、成長した笑顔を見せられるのではと思って、いろんな表情にチャレンジしました。ただ結果として、ファンの方がよく見る笑顔が多いのは印象的。ある意味ホッとするし、足立梨花が足立梨花のままで良かったと思ってもらえるものになったのでは」と写真集の方向性を説明する。

 ◇トレーニングで体作りに注力

 撮影に向けてトレーニングしたか聞くと、「今まで特に体作りはしたことがなかったのですが、若いというだけでいろいろできていた部分があったことが改めてわかりました(笑い)」と切り出し、「久しぶりに写真集、グラビアをやるということで『良い状態を見せたい』と思ったし、『良い年の重ね方をした』『きれいな体だね』と言われたくて、初めてお尻トレーニングに行きました」と話す。

 トレーニング内容を、「ジムやパーソナル(トレーナー)とか続かないので、ずぼらな私でもできる簡単なものを教えてもらい、重力に負けないよう(お尻を)ちょっと上げるトレーニングをしました」と説明。「腰回りにクイッと力を入れるとグラビアでお尻がきれいに見えるのですが、腰に負担が大きくて。そういうことをしなくてもいいようにというトレーニングをしたら、力を入れなくても上がるし腰痛も軽減されるし、良いことだらけでした」と新たな発見をしたことを語る。

 ほかには「グラビアを一旦お休みしてからなぜか育乳マッサージにハマり、その成果もちょっと見られるのでは(笑い)。(7年前と)見比べてみてください。全然違うと思います。盛り方が(笑い)。自分の中で、良い意味で成長できているなと思います。楽しみにしていてください」とちゃめっ気たっぷりにアピールする。

 ◇出演作が続く女優業は「いろんな反響がうれしい」

 7月クールに放送された「復讐の未亡人」、「悪女のすべて」(BS松竹東急)という2作品のドラマで、足立さんはそれぞれタイプの異なる悪女役で出演。特に「復讐の未亡人」ではベッドシーンにも挑み、大きな話題を呼んだ。

 「復讐の未亡人」について足立さんは、「ある意味“足立といえば”みたいな役を演じさせていただけた。(自身が演じた佐伯麻穂は)嫌な子だけど、監督がきれいに撮ってくださるからうれしくて、やっていて楽しかった。そういう反響をいただけてチャレンジしたかいがあったなと思いました」と振り返る。

 注目を集めたベッドシーンに関しては、「いろいろ制約がある中、地上波で流せるギリギリのラインはどこなのかを画角まで事細かに決めていました。プロの方がスタンドインしてくださるなど、勉強になった撮影です」と語る。

 ファンからの反響には、「(ファンの中には)お父さんみたいな方がたくさんいるので、『恥ずかしくて見られない』『目をつぶっちゃった』という方もいらっしゃって」と照れ笑い。「女性からも『キレイだった』と言ってくれたのがうれしかった。いろんな反響をいただけてうれしいなと思いました」と笑顔を見せる。

 自身も「やっていて楽しい」と話す女優業の展望を聞くと、「『悪女悪女悪女、たまにいい人』のように、たまにいい人を挟みたい(笑い)。『悪いヤツをやらせたらあの人だよね』と思われるのもうれしい」と足立さん。「犯人のように見えて実は違ったという裏切りもしてみたい。裏切りができるということは、悪女のイメージがついていないとできない。極めてみたいなと思ったりします」と目を輝かせる。

 ◇30歳を迎えた実感は「あまりない」 30代の展望は…

 10月16日で30歳となる足立さんは、「20代前半はゆっくり進んでいるイメージでしたが、後半に入ったら『もう4年たっている!』のように、あっという間でした。自分が30歳になることを最近まで信じられないくらいで、あまり実感はないといえばないです」と20代を振り返る。

 30歳に抱いていた印象を、「10代のころはすごく大人で、結婚もして子供もいてみたいな想像はしていました」といい、「なってみると意外とまだ大人じゃないなと思う」と苦笑い。結婚については、「したいかしたくないかと聞かれたら、したいです。でも、結婚したいから相手を探すタイプではない。しかるべきタイミングで自分のもとに機会が訪れると思っているので、気長に待ちたいです」と持論を語る。

 「いろいろな面で少し余裕が出てくると思うので、30代は楽しみたい。毎日が楽しめていたらそれだけでいい」と語る足立さん。仕事面では「現状維持」という言葉を口にする。

 「現状維持も難しいもの。現状維持を目標に、そこから何かを発見して成長できたら。30歳になったから何かをしないわけでもなく、新しい発見があるならいろんなことにチャレンジしてみたい。前向きな姿勢でいろんなことをして、それを楽しみたいです」

 写真集の出来栄えを「120億点満点」と自己評価した足立さんに、改めて見どころを聞くと、「私の思いとありのままの自分が詰まっていて、写真集に対してこんなに意見を出したのは初めてで思い入れもあり、それだけ満足するものを作れました。皆さまが見て、それぞれ感じ取ってくだされば」と呼びかけていた。(取材・文・撮影:遠藤政樹)

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