THE FIRST SLAM DUNK:井上雄彦インタビュー公開 新作アニメを創作する原動力 連載終了から26年後の新たな視点

「THE FIRST SLAM DUNK」のビジュアル(C)I.T.PLANNING,INC.(C)2022 THE FIRST SLAM DUNK Film Partners
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「THE FIRST SLAM DUNK」のビジュアル(C)I.T.PLANNING,INC.(C)2022 THE FIRST SLAM DUNK Film Partners

 井上雄彦さんの名作バスケットボールマンガ「SLAM DUNK(スラムダンク)」の新作劇場版アニメ「THE FIRST SLAM DUNK」が12月3日に公開されることを受けて、公式サイトに井上さんのインタビューが掲載された。新作劇場版アニメは、原作者の井上さん自身が監督を務め、脚本を手がけたことも話題になっている。井上さんが、「スラムダンク」の連載終了から約26年たった今、「THE FIRST SLAM DUNK」の制作に挑んだ原動力について語っている。

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 インタビューでは、井上さんが高校時代にマンガ家を志した経緯から、自身のターニングポイントを語り、これまでのマンガ家としての軌跡を振り返った。新作劇場版アニメは、東映アニメーションの松井俊之プロデューサーからの熱烈なオファーの末、実現したといい、「熱意に押された。そういう部分は間違いなくあると思います」と話している。

 井上さんは、「スラムダンク」の連載が終了してから約26年、「自分の中でも視点が、価値観がだいぶ変わったというか……増えたんですね。痛みだったり、うまくいかないこともいっぱいあるよなって、みんなそうだと思うけど自分も経験して」とコメント。連載当時は「無限の可能性がある」存在として主人公を描いていたといい、新作劇場版アニメでは、「痛みを抱えていてとか、痛みを乗り越えてとか、そういう存在の視点で描きたかったんです。みんなそうじゃないですか。無限の可能性を秘めている人ばかりじゃないので。みんな痛みと共に生きている。そういう視点で今の自分だったら描けるんじゃないかなと」と思いを語っている。

 「スラムダンク」は、1990~96年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載されたバスケットボールマンガ。赤い髪の不良少年・桜木花道がひょんなことから湘北高校バスケットボール部に入部。安西先生の下、主将の赤木剛憲や流川楓、宮城リョータ、三井寿、木暮公延らとともに全国制覇を目指す……というストーリー。コミックスのシリーズ累計発行部数は1億2000万部以上。

 テレビアニメが1993~96年に放送され、ゲーム化もされた。2006年には、若いバスケットボール選手を支援するため「スラムダンク奨学金」が設立された。2018年にコミックスのカバーを井上さんが新たに描き下ろした「新装再編版」(同)、2020年にイラスト集「PLUS/SLAM DUNK ILLUSTRATIONS 2」(同)が発売されたことも話題になった。

 新作劇場版アニメは、木村昴さんが湘北高校バスケットボール部の桜木花道を演じるほか、神尾晋一郎さんが流川楓役、仲村宗悟さんが宮城リョータ役、笠間淳さんが三井寿役、三宅健太さんが赤木剛憲役として出演する。

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