深川麻衣:30代で心境に変化 「できない自分も受け入れられるように」 写真集「Free Mind」の撮影では水着に緊張?

写真集「Free Mind」を発売した深川麻衣さん
1 / 9
写真集「Free Mind」を発売した深川麻衣さん

 2月8日に写真集「Free Mind」(幻冬舎)を発売した女優の深川麻衣さん。「沖縄4泊5日の旅」をテーマに、写真家の川島小鳥さんと組んで沖縄県の石垣島と竹富島で撮影された写真集で、深川さんは「30代の“今の自分”を切り取っていただけた」と笑顔を見せる。「20代のころに比べてちょっとだけ、自然体でお仕事に向き合えるようになってきました」と変化を語る深川さんに、写真集のエピソードや30代の現在の心境などを聞いた。

 ◇写真集は「飾らない、等身大の姿」

 写真集はコロナ禍の影響で、企画から約3年を経ての発売となった。当初の予定よりも多くの時間を要したが、「撮影が無事に終わって、形になったことがすごくうれしいです。小鳥さんに、すごくすてきに30代の今の自分を切り取っていただけたので、記念にもなる写真集になりました」と喜ぶ深川さん。企画段階からアイデア出しなどで関わっており、「本当に『作る過程って大変なんだな』ということを経験させていただいて……だから喜びもひとしお、という感じです」と感慨深い表情で語る。

 テーマは「沖縄4泊5日の旅」。実際の旅行の延長線上にあるような、等身大の飾らない姿が表れていることを大切にした。

 「写真集ではあるんですけど、洋服やヘアメークをバチバチに決めるというより、普段の自分に近い、飾らない、背伸びしない等身大の自分を出せたらいいなと思っていました。小鳥さんも、道中ずっと撮り続けているのではなく、普通に歩いたりしゃべったりしている中で、撮りたいって思った瞬間にカメラを向けるような撮り方で。だから、出来上がった写真を見て『この時こんな顔をしていたんだ』といろいろ発見があって、面白かったです」

 そう深川さんが語るように、写真集ではお茶目な表情や無邪気に笑っている姿など自然体なカットが多く、深川さんは「自分でも見たことがないような不意の表情だったり、ちょっと変な顔だったり、友達が撮ってくれたような写真集になっていて。見る人が親近感を感じてくれたらすごくうれしいなと思っていました」と思いを明かす。そんな中で、緊張したのが海辺での水着の撮影だったという。

 「水着は久しぶりだったので、少し緊張しました。そんなに(肌は)出していないんですけど(笑い)。上にTシャツを着るなど、たぶん自分が日常で海に入るならこういう格好をするな、という格好にしました。コロナ禍で旅行もできていなかったので、自然と触れ合う機会も本当に久しぶりで。久しぶりにはだしになって砂浜を歩いたり海の中に思いっきり入って、緊張も3秒でほぐれて童心に帰りました。(笑い)」

 そう楽しそうに話す深川さんのお気に入りは、おでこに“冷えピタ”を貼ったカットや首に冷えタオルを巻いたカットなど、気取りのない、肩の力の抜けた姿を写した写真だ。「すごく暑かったので、クールダウングッズをいっぱい用意していただきました。それで、冷えピタとかを撮影の合間に貼っていたのを、自然に『このまま撮ってみよう』って」と笑いながら当時を振り返る。

 そんな楽しい思い出の詰まった一冊は、「自分にとっても記念すべき写真集になりました」と深川さん。「この写真集が『同じ場所に行ってみようかな』とか『自分も旅行してみようかな、足を伸ばしてみようかな』とみなさんのきっかけになったら、すごくうれしいです」とほほ笑む。

 ◇30代で肩の力が抜けた

 現在31歳の深川さんは、30代になってから心境に変化があった、と話す。

 「いい意味で、肩の力が抜けるようになりました。物事を割り切れるようになった、というか……。今までは『なんでこんなことができないんだろう』とか『なんでうまくいかないんだろう』という自分へのいら立ちとかもあったけど、今は『やることはやったから、もう次、頑張ろう』と、できない自分も受け入れられるようになって。ちょっとだけ、20代のころに比べて自然体でお仕事に向き合えるようになってきたかなと思います」

 仕事が好きという気持ちに変わりはないが、年齢と経験を重ねたことで、気持ちに余裕が生まれた。それが20代のころとの大きな違いだ。

 「以前は『休みなんていらない』と思っていた時期もありました。仕事ができていればいい、と。だけど、うまくいかなくなった時に、『仕事の評価イコール自分の存在価値』のように思っちゃった時があって……それでへこんだ時に、『あ、良くないな』と思ったんです。私が尊敬していてすてきだなと思う先輩方は、仕事と同じぐらい趣味や遊べるものを常に持っていて、余裕がある方が多いんです。それで、仕事は仕事でちゃんと向き合うし大事だけど、それ以外に自分の好きなことを見つけたり広げていったりすることも同じぐらい大事なんだ、と30代に突入してから気がついて。それもあって『仕事の評価イコール自分の存在価値』というものが取れて、楽になりました」

 気負うことなく、自然体で30代を歩く深川さん。女優としてドラマ、映画への出演が続くなど、充実の日々を過ごしている。

 「昨年は特に、いろいろな役にチャレンジさせていただく機会が多かったです。今までにやったことがない役のオファーが来て、挑戦させてもらえたことがすごくうれしかったですね。『この人って、こういう人だよね』というイメージを持ってもらえるのもすごくうれしいけど、『この人ってこういうイメージがあるけど、こういうことをやらせてみたいね』『こういう役を振ったらどうなるんだろう』と面白がってもらえる人になれたら、というのが理想。いろいろな役柄を柔軟に楽しめるようになっていきたいなと思います」

 女優業はいろいろな人生を経験できることが楽しい、と深川さんは言う。医療モノ、SF、ミステリー……と、演じてみたいジャンル、役に興味は尽きない。

 「日本でSFってあまりないですよね、そういう作品の役も経験できたら面白そうだな。あとは“天才ハッカー”とか、やってみたいですね(笑い)」

 写真集はB5変型判、160ページ。価格は2420円。特典として、全3種のポストカードが1枚封入される。「楽天ブックス」「セブンネット」「紀伊國屋書店」「星野書店」で購入すると、3種のポストカードの代わりに、それぞれの書店で異なるポストカードが1枚付属する。

最新記事一覧