名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
声優、歌手として活躍する水樹奈々さんの特集番組が4月から3カ月にわたってWOWOWで独占放送・配信される。今年1月に行われた2日間のライブがそれぞれ放送されるほか、自身が選曲した歴代ライブ集でヒストリーをたどる。水樹さんはライブを「私の代表曲やシングルの表題曲が並んだ、ある意味“ベスト版”のようなステージ」と語る。今年で歌手デビューから23年、「常に“全力全開”であること」を意識しているという水樹さんに、これまでの道のりで印象的だったことやアーティスト活動を続けるうえでの原動力などを聞いた。
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4月と5月に放送・配信するのは、1月21、22日に「さいたまスーパーアリーナ」(さいたま市)で行われた2DAYSライブ「水樹奈々 NANA MIZUKI LIVE HEROES 2023」の模様。「HEROES」をテーマに、声優として演じてきたヒーロー、ヒロインの登場作品からセレクトした楽曲を集めた公演で、水樹さんの誕生日でもある初日のステージは4月9日午後6時半、セットリストをがらりと入れ替えた2日目のステージは5月4日午後8時から放送・配信される。
4月に、セットリストをがらりと入れ替えた2日目のステージは5月に放送・配信される。6月は「Live Archives ~NANA’s Selection~」と題して、歴代ライブから自身がセレクトした映像をインタビューを交えて放送・配信する。
2DAYSライブは、1日目は「-LIGHTNING MODE-」、2日目は「-BLADE MODE-」と題して行われた。水樹さんは「各日22曲、うち共通曲は7曲、全部で37曲を準備して、まるで違うライブを連続で行うという、とても大変な2DAYSだったんですが、とっても充実感、幸福感のある濃厚な2日間だったなと感じています」と振り返る。
1日目は「魔法少女リリカルなのは」シリーズ、2日目は「戦姫絶唱シンフォギア」シリーズと、水樹さんが出演している人気アニメの曲を主軸にした。1日目について「どの曲も1フレーズ聞いて『なのは曲』だと分かるように、共通の色が全体を通して流れているんです。だからこそ、その空気は大事にしながら、それぞれの曲の個性はしっかり出さなければいけない」と水樹さん。「情熱的に、優雅に、優しく歌うだけではなく、いろいろな繊細な表現をどれだけ見つけられるか、引き出しを作っていけるかを試された1日だったと思います」と話す。
2日目は「-BLADE MODE-」というタイトルにちなみ、「剣」をテーマにステージを作った。一転、男性性を感じられる曲をそろえ、体力勝負だったというが「“元気玉”じゃないですけど、ファンのみなさんからたくさんのパワーをいただいて、それが自分の中で増幅されて、自分でも想像できないパワーが生まれて、何度も“限界突破”したな、と。『疲れたな』と思うことがなく『楽しー! 幸せー!』という気持ちのまま、どんどん自分がパワーアップしていくのを感じました」とパワフルな一面をのぞかせる。
今回の2DAYSライブについて“フライング”も注目のポイントだという水樹さん。「水樹といえば『飛ぶ』イメージが強いと思います(笑い)。今回はアメコミ風のセットを作って、コミックスの中からヒーローが飛び出してきたようなイメージでフライングしています。縦横無尽に飛び回って、でもブレずに歌うという“フライング筋肉”を手に入れた水樹奈々のパフォーマンスにぜひ注目していただければ」と笑う。
今年で歌手デビュー23年目になる水樹さん。特に印象的だったことは何だろうか。デビュー後の10年、次の10年、直近の数年間に分けて聞いてみると、最初の10年ではブレークのきっかけとなった「ETERNAL BLAZE」のリリースが大きく、「新しい扉をたくさん開かせてもらった」という。
「初めて地上波の音楽番組にゲストとしてお声がかかるなど、これまでに体験したことのない世界に連れて行ってくれた曲。この曲で水樹奈々のことを知った、という方も一気に増えた時期でした。ライブに来てくださる方も増えて、ライブの会場も大きくなって。2005年の『ETERNAL BLAZE』との出会いで劇的に歌手活動の環境が変わったので、とても印象に残っています」
次の10年は、たくさんのスタジアムでのライブが実現した時期。特にうれしかったのは、2011年に開催した声優初の東京ドーム公演の実現。「敬愛する美空ひばりさんがコンサートをやられていた場所で。『いつかその場所に自分も……』なんておこがましくて言えなくて、ひそかに心にとどめていた夢だったので、実現することが決まった時は本当にうれしかったですね。もう、泣きました(笑い)。ステージに立った時は、リハーサルから震えました」と回顧する。
そしてこの3年間は、やはりコロナ禍の影響を無視できない。2020年は歌手デビューして20周年を迎えるタイミングで、自身最長となるツアーが予定されていたが、すべて中止になった。昨年久しぶりに有観客ライブを開催。「声が出せない状況だけどみんながペンライトを振ってくれて、それがメッセージとして伝わってくるんです。やっぱり声優、アニソンライブと言えばペンライト。客席との一体感が醍醐味なので『ああ、声優としてたくさんのアニソンを歌わせていただいていて幸せだな』とかみしめた瞬間でした」と思いを明かす。
声優として第一線で活躍しつつ、歌手としても長きにわたってファンを魅了してきた水樹さん。アーティスト活動を続けるうえで意識していることは「常に“全力全開”であること」だという。
「出し惜しみなし、温存しない、というのが私のモットー(笑い)。何事にも『これが最後かもしれない』という気持ちで挑むのが、デビューした時からの変わらないスタンスです。よくライブ後に『これだけいろいろなことを詰め込んで、アイデアが尽きることはないんですか?』と質問されるんですが、一度空っぽにならないと逆に浮かばないんです。全部出しつくした後の方が『また何か作りたい』という欲が湧いてきます」
そう語る水樹さんは、迷いが生じても、恐れずに踏み出すことが大事だと信じている。
「新しいことをやろうとする時は恐怖がついてきたり、踏み切る勇気が出なかったりするんですけど、そうすると停滞して、緩やかに下降してしまうので、攻めの姿勢でいることを大事にしています。これまでも曲作りの時、突き抜けている楽曲や歌ったことのないような曲には『歌いたいけど、みんなに受け入れてもらえるかな』という怖さがあって。『innocent starter』がそうで、水樹奈々っぽくないって思われるかな? と周りの反応が気になってしまい、何度も打ち合わせをしました。でも、いいと感じたものを信じていこうと覚悟を決めたら、たくさんのみなさんに愛していただける曲になって……『あそこで踏み出してよかった』と思いました」
攻めの姿勢を貫き、アーティストとしてパワフルに活動し続ける原動力はどこにあるのか。そう尋ねると「それはもう、みなさんからの反響です」と即答する。
「やっぱりみなさんの驚いた顔や笑顔が見たくて頑張っているので、それが一番のモチベーションですね。新曲を披露する時も、タイトルコールした瞬間に『おっ』と声が上がると『あ、この曲を作ってよかった』と思うし、意外な曲が流れた時にみんなから『おー!』とか『キャー!』と悲鳴が上がるのを聞いて『よし、はまった!』みたいな(笑い)。みんなの喜んでくださったり驚いてくださったりする顔が見たくて全力で頑張れているんだな、とステージに立つたびに思っています」
今の目標は「47都道府県を一気に回るツアー」を実現させること。「平日は声優として収録があるので、私のライブは土日がメインで、一気に回るのがなかなか難しいですよね。だから1年かけて、毎週土日にいろいろなところにいる、という(笑い)……そんな長いツアーをやってみたいなって思います。30周年までにかなえたいですね」と楽しそうに思いを馳せていた。
「水樹奈々3カ月連続スペシャル」は、「水樹奈々 NANA MIZUKI LIVE HEROES 2023 -LIGHTNING MODE-」がWOWOWライブ・WOWOWオンデマンドで4月9日午後6時半、「水樹奈々 NANA MIZUKI LIVE HEROES 2023 -BLADE MODE-」は5月4日午後8時にそれぞれWOWOWライブ・WOWOWオンデマンドで放送・配信。。「水樹奈々 Live Archives ~NANA's Selection~」は6月に放送。全番組放送終了後にWOWOWオンデマンドでアーカイブ配信する。
※WOWOWでは、さまざまな声優アーティストの最新ライブを放送・配信。水樹さんのほか、蒼井翔太さんの最新ライブとインタビューを交えての歴代ライブ集などを3月から2カ月連続で特集するほか、上坂すみれさんの最新ライブを5月に放送・配信する。
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