長縄まりあ:「わんだふるぷりきゅあ!」 前代未聞“犬のプリキュア”と「一緒に成長」

「わんだふるぷりきゅあ!」の一場面(c)ABC-A・東映アニメーション
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「わんだふるぷりきゅあ!」の一場面(c)ABC-A・東映アニメーション

 人気アニメ「プリキュア」シリーズの第21弾「わんだふるぷりきゅあ!」。同シリーズで初となる“犬のプリキュア”のキュアワンダフル/犬飼こむぎが登場することも話題になっている。こむぎは犬から人の姿になり、プリキュアに変身する。こむぎを演じる長縄まりあさんに、前代未聞の“犬のプリキュア”について聞いた。

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 ◇「ワン」もいろいろ

 「わんだふるぷりきゅあ!」のモチーフは「動物」で、テーマは「動物も人も、みんな友達になれる!」、キーワードは「みんな なかよし!わんだふる~!」。動物と人が仲良く暮らす街・アニマルタウンを舞台に、犬と飼い主、猫と飼い主など動物と人の間に紡がれる深い絆、種族を超えた交流を描く。種崎敦美さんがキュアフレンディ/犬飼いろはを演じ、キュアニャミー役の松田颯水さん、キュアリリアン役の上田麗奈さんが出演することも発表されている。ABCテレビ・テレビ朝日系で毎週日曜午前8時半に放送中。

 第1弾「ふたりはプリキュア」が2004年2月にスタートした「プリキュア」シリーズは20周年を迎えた。歴史の長いシリーズということもあり、子供の頃に同シリーズを見ていた声優が、憧れだったプリキュアを演じることになる……ということも耳にするようになってきた。長縄さんもその一人だ。

 「再放送で『ふたりはプリキュア』『Yes!プリキュア5』を見ていました。子供だったので深く理解していたわけではないのですが、とにかく変身シーンが可愛くて印象に残っています。子供の頃からマスコットキャラクターが好きだったので、妖精さんも好きでしたね。小さくて可愛い子が好きなので、キュアレモネードが大好きでした」

 長縄さんが演じるキュアワンダフル/犬飼こむぎは、キュアフレンディ/犬飼いろはの飼い犬のパピヨンだ。犬がプリキュアに変身することに衝撃を受けた人も多いはずだ。最初のオーディションでは、犬であることは説明されていなかったという。

 「最初はせりふに『ワン』とあったので、ワンちゃんなのかな?と思っていたのですが、小さい犬なのか、大きい犬なのか分からないまま演じ、スタジオオーディションで初めてビジュアルを見て、可愛い!となりました。オーディションは、とにかく必死でした。犬がどうやってプリキュアになるのか全く想像できませんでしたが、絶対に可愛い!と思いながら演じていました。ワンちゃんは献身的で飼い主のことを思っています。飼い主と話せるようになると、絶対にうれしいに決まっている!と思いながら演じていました」

 犬のこむぎは、人の姿になり、さらにプリキュアに変身する。犬の状態でも人間の言葉をしゃべれるようになる。

 「第1話では、こむぎ自身、まさかしゃべれるようになるとは思っていませんし、人間を想像させないように完全にワンちゃんとして演じていました。人の姿になって、しゃべれるようになったら、ワンちゃんの状態では犬68%、人32%くらいで、人になったら犬30%、人70%くらいの意識で演じています。そうやって考えることが楽しいです。ワンちゃんの状態で驚く時は、犬であることを残したいですし、人の時の『ワン』は、人がワンちゃんのまねをする時、人から見たワンちゃんの鳴き声を意識しています」

 長縄さんは、犬と人の絶妙なニュアンスを表現しようとしているようだ。プリキュアに変身した際の演技はどうしているのだろうか?

 「キュアワンダフルはこれから成長していくはずなので、最初の頃は、いろはのことしか頭になくて、人になってうれしい、いろはとおしゃべりできることがうれしいという気持ちがあって、“ワンちゃんみ”があった方がいいのかな?と思っています。まだまだ完璧ではなく、これから成長していくはずですし」

 ◇初変身でプリキュアになったんだ!

 長縄さんは、こむぎを演じることになり、犬を研究するようになった。

 「犬の動画ばっかり見ています。いろいろな『ワン』があって、何かを伝えようとしていることもありますし、『クーン』は悲しい時なのかな?と思っていましたが、うれしすぎて言う時もあるようです。それに、お散歩中のワンちゃんもすごく見てしまうんですよね。今日もトイプードルが散歩していて、道路の段差があるところでこけていたんです。電柱に行きたかったみたいで、転んでもそこに向かっていました。やりたい!と思ったら一直線なところが可愛いんです。転んで大丈夫?と心配する暇すら与えてくれなくて(笑い)」

 こむぎも元気いっぱいのキャラクターということもあり「一直線に進むこと」を強く意識しているという。犬になりきって演じていることもあり、「気持ちが先走っているので、せりふが巻いちゃうことがあるんです。私もワンちゃんみたいに『ハァハァ』という息で演じていまして(笑い)」とも話す。

 収録では“プリキュアらしさ”を感じることもあった。

 「『ひろプリ(ひろがるスカイ!プリキュア)』のバトンタッチ回の時、一緒に収録させていただきました。関根さん(ソラ・ハレワタール/キュアスカイ役の関根明良さん)が、おなかから声を出していて、すごく声が通っていたんです。変身もすごく格好いいんです。小さなお子さんも見ているアニメですし、聞き取りやすく、ゆっくり丁寧に話しているのを見て、これがプリキュアの現場なんだな……と感じました。私も小さなお子さんたちのことを考えると、自然に元気いっぱいになります。プリキュアになってみないと分からないことだと感じています」

 プリキュアと言えば、やっぱり変身シーンが大きな見どころの一つだ。初変身は緊張もあったようだが、元気いっぱいで収録に臨んだ。

 「関根さんが演じるスカイの変身シーンを何回も見ましたし、実際に、関根さんの発する声を聞かせていただいたこともあり、元気いっぱい、やる気に満ちて、キラキラして……とやってみたいと思っていました。そう思うと自然に大きな声が出たんです。プリキュアになったんだな……と実感しました」

 今後の収録に向けて「絶対に風邪を引きたくないですし、体調管理に気を付けています。睡眠をたくさんとって、元気に現場に来られるようにしようとしています。プリキュアになって日が浅いですが、背伸びせずに、こむぎと一緒に長い時間をかけて成長していきたいです。頑張っていきます!」と意気込む長縄さん。こむぎと共にどんな成長を見せてくれるかが楽しみだ。

 ※種崎敦美さんの「崎」は「たつさき」

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