ソムタム田井のコスプレリポート:「少女革命ウテナ」アンシー&ウテナコスプレ 憲章の造形と褐色肌の再現にこだわり

「少女革命ウテナ」の姫宮アンシーに扮(ふん)する命さん(左)と、天上ウテナに扮するルイベさん
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「少女革命ウテナ」の姫宮アンシーに扮(ふん)する命さん(左)と、天上ウテナに扮するルイベさん

 コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーをピックアップ。衣装、ウイッグ、メーク、体づくりなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。

 今回は、3月23、24日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された「AnimeJapan 2024」で撮影、インタビューした「少女革命ウテナ」の天上ウテナに扮(ふん)するルイベさんと、姫宮アンシーに扮する命(みこと)さんを紹介する。

 コスプレイベントといえば、現在放送中の“旬のアニメ”だけでなく、ちょっと懐かしい作品のキャラに扮したレイヤーとも遭遇し、思い出話に花を咲かせる……といったことができるのも、参加する上での楽しみの一つ。

 「少女革命ウテナ」は、2人にとって非常に思い入れのあるアニメだそうで、衣装は自作で用意したものだという。その上で、ルイベさんは装飾の造形に、命さんは肌の色の再現にこだわったと話す。

 「コスプレをするにあたり、衣装は一から制作しました。肩章や胸飾りには特に苦戦しましたが、ストレッチタイプの合皮生地やレジンを使うことで何とか形にできました。肩章の半球パーツは発泡スチロールボールを切り出したものですが、表面をレジンで一度コーティングし、発泡スチロール特有の小さな凹凸を埋めたことで、きれいに仕上がったように思います」(「少女革命ウテナ」天上ウテナ/ルイベさん)

 「今回のコスプレでこだわった点は“褐色の肌”の再現です。顔と体に同じ色を塗ると、写真で見たときに差異が生じるので、じつは微妙に色味を変えていまして。顔は少し明るめに、体の方は少し濃い色味にして、体のみ褐色のボディファンデーションの上からナチュラル色のパウダーもはたいています。それと、姫宮アンシーは学生キャラなので、メークは濃くなりすぎないように。若々しさも感じられるよう、ナチュラルに仕上げることを意識しました」(「少女革命ウテナ」姫宮アンシー/命さん)

取材・文:ソムタム田井


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