ブラックペアン:シーズン2最終回 ラストはどうなる? 伊與田P「原作の読後感を感じてほしい」

ドラマ「ブラックペアン シーズン2」最終回の場面カット (C)TBS
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ドラマ「ブラックペアン シーズン2」最終回の場面カット (C)TBS

 二宮和也さん主演でTBS系「日曜劇場」枠(日曜午後9時)で放送中のドラマ「ブラックペアン シーズン2」が9月15日についに最終回(第10話)を迎える(25分拡大)。予告では、二宮さん演じる天城雪彦が砂浜を歩きながら、「もう会うことはかなわない」とつぶやくシーンが映し出されている。ラストはどうなるのか? 伊與田英徳プロデューサーに聞いた。

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 ◇最終回、舞台は再びオーストラリアへ

 原作は「チーム・バチスタの栄光」シリーズなどで知られる海堂尊さんの「ブレイズメス1990」「スリジエセンター1991」(講談社文庫)。二宮さんは、シーズン1で“オペ室の悪魔”と呼ばれた天才外科医・渡海征司郎を、シーズン2では心臓冠動脈バイパス術の世界的大家で、“ディアブル(悪魔)”と呼ばれるほどの金の亡者、天城雪彦を演じており、シーズン2の第8話で2人が双子だったことが明らかになった。

 最終回では、天城(二宮さん)がブラックペアンの秘密を握る患者、徳永(井上肇さん)を公開手術する。徳永は術中に悪性高熱症を発症。母の術死の悪夢と重なった天城は、極めて危険なオペを決断。高階(小泉孝太郎さん)がサポートにつく。

 会場にいた桜宮市医師会会長の真行寺(石坂浩二さん)は天城にオペ中止を勧告。しかし、院長の佐伯(内野聖陽さん)はオペの続行を促し、さらに新病院設立の真の目的を天城に告げる。

 同じ頃、東城大では結衣(堀越麗禾さん)が急性僧帽弁閉鎖不全を発症。非常に危険な状態で、世良(竹内涼真さん)は黒崎(橋本さとしさん)に補助してもらい、スナイプによる緊急オペを行う。ところが思わぬアクシデントに見舞われる。

 最悪の状況下で同時に行われた二つのオペ。さらに、封印されてきたダイレクト・アナストモーシスを巡るすべての真実、破られたブラックペアンの約束の意味が明かされる。そして、舞台は再びオーストラリアへと移り……と展開する。

 ◇天城は「日本人離れした感じに」

 シーズン2は、原作にはない渡海と天城が“うり二つ”という設定で進み、第8話で生き別れた双子だったことが明らかになった。この設定は原作者の海堂さんからの提案だったといい、それによって、天城のキャラクターも作り上げていった。

 伊與田さんは「基本的には原作の持っている天城雪彦をイメージしていますが、原作では渡海との関係はないので、それを二宮さんがどう演じるか。アレンジをしていく中で、髪形や服装、しゃべり方など、みんなで相談しながらやらせていただいた」と語る。

 原作でもそうだが、天城は海外生活が長い人物。天城は外見的にも日本人にはないこだわりを感じられるように仕上げていった。

 「天城に関しては、いでたちや趣味などをちゃんとした上で、さらに仕事もちゃんとやるという。そこが日本人的ではないというか、カッコよくて。その一つの象徴として着ている服もこだわっていて、髪形も彼の生き方を示すために日本人離れした感じにしています」

 天城は、自分に託された新病院の建物のデザインにもこだわりを見せるなど、日本人的な感覚ではない発想をする人物として造形していった。

 ◇続編は? 「そういう機会があるのは願ってもないこと」

 天城のキャラクターに関しては、このように原作とは大分異なる設定にしたが、物語の大筋は「原作の海堂先生にしっかり監修していただいています。大筋は海堂先生からアイデアをいただいて、そのアイデアに沿ってやらさせていただいた」と話す。そのため、物語の中で起こる事象や流れは原作を大筋で踏襲している。

 その上で、伊與田さんはラストについて、「私が原作を読んだときの読後感を、ドラマでも感じていただけたらいいなと思っています。私が読んだときの感覚がそのままドラマとして描けているとうれしいなと思って作ってきました。あとは海堂先生からいただいた天城などのオリジナル要素と両方を楽しんでいただけたらいいなと思います」とメッセージを送る。

 最後に、シーズン2は最終回を迎えるが、続編の可能性はあるのだろうか?

 「現場では話が出ないわけではないですが、それがどこまでリアリティーがあるかわからないですけれど……。その前に、海堂先生にオーケーしていただけるかもわからないし、具体的に何かが進んでいるという状況ではない」と言いつつ、「私としては、一緒に過ごしてきたキャラクターと長くいられるのは幸せなこと、そういう機会があるのは願ってもないことなので、ぜひぜひと」と前向きだった。

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