影山優佳：「チャンスを与えてくれる皆さんのため、もっと恩返しを」　アイドルを卒業、俳優業で活躍のいま

　アイドル時代から豊富なサッカー知識と聡明さで、さまざまなクイズ番組やサッカー番組に出演してきた影山優佳さん。現在は俳優業でも活躍しており、1月期のTBS系日曜劇場「御上先生」への出演が決まっているほか、1月10日公開の映画「サラリーマン金太郎【暁】編」（下山天監督）にも出演する。「サラリーマン金太郎」では仕事ができるバリキャリという、ぴったりと思える役を演じるが、影山さんに今作の話や、多忙な日々の息抜きを聞いた。

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　◇役作り「23歳の世間知らずが出るのは嫌だなと思い…」

　映画は、「週刊ヤングジャンプ」（集英社）で1994年～2016年に連載された本宮ひろ志さんの同名マンガを、鈴木伸之さん主演で実写化。元暴走族でマグロ漁師の矢島金太郎が、建設会社「ヤマト建設」の会長の“命の恩人”となり、特別入社を許され上京し、人を惹（ひ）きつける天性の才能でサラリーマンの世界をがむしゃらに駆け上がっていくサクセス・ストーリー。前後編の2部作で映画化され、1月10日に「【暁】編」、2月7日に「【魁】編」が公開される。

　影山さんが演じるのは、金太郎（鈴木さん）の上司の前田一実。原作にはいない映画のオリジナルキャラクターだ。演じるにあたっては「金太郎が頼りたくなる仕事ができるキャラクターということだったので、仕事ができそうな佇（たたず）まいや振る舞いを意識しました」と話す。

　「私は会社勤めをしたことがないので、“仕事ができる”ってなんだろうと改めて考えて、OL系のドラマを見たり、ピンヒールも履き慣れていないので家にあるそれっぽい靴を履いて外出してみたり（笑）。ふとした時に、23歳の世間知らずが出るのは嫌だなと思い、私は普段は“若い雑さ”があるので、普段の自分よりも落ち着いた動作を心掛けました」

　これまでもドラマ化や映画化がされてきた「サラリーマン金太郎」だが、令和に“復活”する今作の魅力は何だろう。

　「昔気質な“熱血”というのが物語の根底にありますが、現代の私たちの背中も押してくれるような作品になっていると思っています。組織の中にいると、空気を読んでしまったり、自分の気持ちを押し殺したりするようなシーンってあると思いますが、そういうモヤモヤした感情を、金太郎がスッキリさせてくれるので、現代を懸命に生きている皆さんに見ていただきたいです」

　「たくさん人に愛され続けている作品。次の世代にも愛され続けてほしいな、と。どうしたら金太郎が魅力的に見えるか、キャストみんなで模索しながら作りました」と振り返り、「頑張っている人が報われる世の中であってほしい。頑張って生きている人たちに勇気や活力を与えられるよう思いも込めました」とアピールした。

　◇リフレッシュタイムは「勉強」　行き当たりばったりで勉強してる

　金太郎といえば、その男らしさあふれる性格で数々の女性たちを虜（とりこ）にしていくが、影山さんに金太郎のような男性はどう思うか尋ねてみると「声のボリューム下げてくれたら」と笑う。

　「あまり大きな声が得意じゃないので……（笑）。でも、金太郎のように一緒にいるだけで心があったかくなる人って本当に素敵（すてき）だなって思います。そういう人が近くにいてくれたら、生き方が前向きになれるだろうなって。自分も頑張ろうと奮起できるし、そういう刺激を与え合える関係は良いですよね」

　ただ影山さん自身は、いまは恋愛よりも仕事に集中したい時期のよう。

　「とにかく経験も、芝居の深みも足りていない中で、ドラマや映画、舞台と、いろいろなご縁と挑戦の機会をいただくことができて、めちゃくちゃ周りに恵まれているなって思うことばかりです。チャンスを与えてくれる皆さんのために、もっと恩返ししなきゃいけないなと思いますし、今度またご一緒させていただく機会があれば、もっと自分が大きな存在になっていられるように、コツコツ力を付けていきたいです」

　影山さんといえば人口の上位2％の知能指数の持ち主のみが参加できる国際グループ「MENSA」の会員としても知られ、「勉強が趣味」を公言。歯科助手やサッカー4級審判員など数々の資格を所持しており、先日バラエティー番組で18個目のテキーラ・マエストロの資格を取得したことも話題となった。多忙な日々の中でも影山さんにとって「勉強はリフレッシュタイム」。

　「ゲームをやったり、映画を見るのと同じ感覚なんです。自分らしくいるために必要な要素だと思っています」と、勉強で夜更かしすることもあるという。

　「好きなことをしている時って、無理してる感覚が先に来ることってあまりないと思いますが、私の場合は勉強がそうです。心が元気になるので、忙しくても、むしろ意図的にそういう時間は大切にしてます」

　今年も更なる資格取得を目指すのか尋ねると「取り上げていただくのはありがたいのですが、あまり“数”を気にしたことはなくて。ただ気になったものを勉強したいだけで、行き当たりばったりで勉強しているのでどうでしょう……何かの役に立てようとかプランもあったら良いんですけど」と笑った。