特撮ドラマ「仮面ライダーリバイス」(テレビ朝日系、2021~22年)のアギレラ(夏木花)役でブレークし、数々のドラマで活躍する俳優の椛島光さん。今年は、NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(総合)で演じた魔性の花魁(おいらん)役も話題に。6月には、ところざわサクラタウン(埼玉県所沢市)で初のファンミーティングを開催した。椛島さんに、イベントの感想や当たり役となったアギレラへの思い、今後の目標について話を聞いた。
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これまでカレンダーや写真集の発売記念として「お渡し会」は開催していたが、ファンミーティングという形での交流は今回が初めて。昼と夜の2部制で行われたイベントでは、ファンからの質問に答えるトーク企画のほか、ロシアンシュークリーム、サイン入りトレカを巡ってのじゃんけん大会など、さまざまな企画で盛り上がった。
「お渡し会だと、どうしてもお会いできる時間が短くなってしまうので、今回は長い時間、皆さんと面と向かって交流できたのがすごくうれしかったです! 私自身、とにかく楽しんでいただけなので、皆さんにも楽しんでもらえていたらいいなと思います」
打ち合わせには椛島さんも参加して企画を練った。念願の企画も実現した。
「ゲームが好きなので、いつかファンの皆さんの前でゲームができたらなぁと思っていて。今回、夜の部でついに実現しました。ホラーゲームをプレイしたのですが、私のコントローラー操作が荒くて『画面を見ていて酔ってしまった』という方もいて……申し訳ない気持ちに(笑)。次回やる機会があれば、もっと上達していたいですね」
じゃんけん大会も印象に残ったという。
「昼の部にはじゃんけんの猛者が集まっていて10連敗ぐらいしてしまったのですが、夜の部は逆に私が強すぎて、全然トレカのプレゼントができない!みたいな感じになってしまいました(笑)」
生イベントならではの難しさと楽しさを感じた。これまで海外で開催してきたイベントとの“反応の違い”も面白く感じたという。
「台湾、上海、香港、マカオの4都市でイベントを開催したことがあるのですが、日本のファンの皆さんは静かに見守ってくださる印象です。上海では、私が特に何かしたわけでもないのに、わ〜っと雄叫びが上がることもあって(笑)。国ごとに反応が全然違っていて本当に面白いです。今回初めて日本でファンミーティングを開催して、“またやりたい!”という気持ちが強くなりました」
海外ファンの多くは、自身の俳優デビュー作「仮面ライダーリバイス」のアギレラ(夏木花)役をきっかけに応援してくれているという。5月には、東映特撮ファンクラブ(TTFC)オリジナル作品「仮面ライダーマジェード withガールズリミックス」にも出演し、今でもスピンオフ作でアギレラ役を演じ続けている。改めて、アギレラというキャラクターへの思いを聞いた。
「私の俳優としてのスタート、新しい人生のスタートを一緒に二人三脚で支えてくれた大切な家族の一人だと思っています。演じていたのは私自身なんですけどね(笑)。でも、海外の皆さんとのご縁をつないでくれたのもアギレラで、私にとっては本当にかけがえのない存在です。このアギレラがつないでくれた縁を、もっと広げていけるように頑張っていきたいです」
「仮面ライダーリバイス」で共演していた前田拳太郎さんや日向亘さん、井本彩花さん、濱尾ノリタカさんらも現在さまざまな作品で活躍しており、刺激を受けているという。
「たまにリバイスチームでご飯を食べに行くこともあるのですが、そういう時にお仕事の話をすると、私ももっと頑張らなきゃ!って思います」
俳優デビューして約4年。昨年は切り抜き動画がバズったショートドラマ「プロ彼女の条件」(BUMP)で注目を集め、今年は大河ドラマへの出演をはじめ、連続ドラマ「いきなり婚」(日本テレビ系)、「年下童貞くんに翻弄されてます」(MBS系)などに出演した。
「最近は“悪女”といわれるような役を演じることが多いんです。『仮面ライダーリバイス』が終わった後、俳優としての“自分の個性って何だろう?”と悩んだ時期もあったのですが、いろいろな作品に出演させていただいているうちに、そういう役をいただくようになって、自分の個性が少しずつ見えてきた感じです。私にも何かしらの色があって良かったなと思いました。悪女の役を極めてみたいですし、役の幅も広げていきたいです」
今後は、映画への出演も目指している。
「映画がすごく好きなのですが、まだあまりメインキャストとしての出演経験がないので、これからはもっと映画の世界にも関わっていきたいです。特に『ミッドナイトスワン』(2020年)が大好きで、人間の心に深く寄り添うようなヒューマンドラマに出演できたらうれしいです」
先日29歳の誕生日を迎えたばかり。20代最後の年、次なる“当たり役”を目指し、俳優としてさらなる飛躍を誓った。