ディズニー&ピクサーのアニメーション映画「トイ・ストーリー」シリーズの最新作「トイ・ストーリー5」(アンドリュー・スタントン監督、ケナ・ハリス共同監督)が歴史的な大ヒットを記録している。新キャラクターの最先端タブレット「リリーパッド」役の日本版声優を務める広瀬さんに、シリーズへの思いや友達作りに悩むボニーにちなんで、広瀬さん流の友達の作り方やアドバイスなどを聞いた。
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広瀬さんは、日本版声優に決まったことは電話で聞いたという。「うれしすぎて時が止まりました」と当時の喜びを表現する。一方で「あまり実感なかった」とも語る。
「ロサンゼルスのワールドプレミアに行って、(ウッディ役の)トム・ハンクスさんを見かけたときに実感しました。ワールドプレミアは、世界各国から声優を務められる方が参加していて。ブラジルで同じリリーパッド役の同世代の方と話したときに、『私も前から好きでした』とおっしゃっていて、世界中の多くの方に愛されてるなと思いました。親子で見に来られてる方もいて『トイ・ストーリー』のシャツをおそろいで着ていたり、エネルギーを感じました」
広瀬さんが演じた新キャラクターのリリーパッドについて、「パッと見で、おもちゃたちと対立する役だと思ったんですが、意地悪をしたいというより、ボニーに友達を作らせたいという気持ちだと思ったんです。リリーパッドはリリーパッドなりの正義があって、そこで結果、おもちゃと対立する」と感じた。
収録の際には「デフォルトの『こんにちは。私はリリーパッドです』という機械的な声と、素のときの声は落差をつけた方がいいのかなと思って、最初、結構声を低くしていじわるな感じにしてみました。すると、(吹き替えの)監督から『あんまり悪者すぎない方がいい』と現場で言われまして。そこで自分の芝居のプランが崩れてしまったんですが、もう必死に食らいついていきました」と振り返る。
リリーパッドはなんでもできる子ども向けタブレット。何カ国語も話すが、苦労したのはスペイン語だった。
「ジェシーが言った言葉を『聞いてるよ』と繰り返して、その後スペイン語に変換して、またラップ調にして。スペイン語のせりふの音声をいただいたので、必死に本場の発音をまねして、練習もたくさんして臨みました。だから強烈に覚えてます」
今作では内気な少女ボニーが友達作りに悩む様子も描かれる。広瀬さん自身の友達作りについて「私、自分の性格がめちゃくちゃ明るいという自負があるんです。だけど友達は少ないです。その分、めっちゃ濃い。数年に一回ですけれど、一瞬でも私この人に興味あると思ったら自分から声を掛けに行きます」と話す。
「子どもの頃はあんまり友達がいなくても悩んだことがなかったんです。親友も一人いましたし。それでいいと思っていたんですけど、大人になっていろんな出会いは増えていき、この子と仲良くなりたいとか、もうちょっと話してみたいと思った瞬間に、結構自分からアプローチしました。待っていても仕方がないので」
それを踏まえて、ボニーに友達作りについてアドバイスをするとしたら?
「とりあえず『(相手に向かって)行こう!』って言います。ただ今の時代、多分9割ぐらいの子がタブレットを持っていて、集まってもみんな画面に向かって無言じゃないですか。それって本当に友達なのかなって、大人の私も考えさせられます。友達作りとか友達の大切さというものを、この作品を見て改めて考えさせられました。だから結構大人も刺さるんじゃないかなと思います」
広瀬さんは子どもの頃、「本当にやんちゃ」だったと振り返る。
「傘を剣にして遊んで、何十本も折って母親に怒られました。年子で兄がいるので、男の子2人みたいな感じで、戦隊もののおもちゃで兄と戦いまくるみたいな遊びをしていました。だからあんまり女の子らしい遊びはしなかった。外でドッジボールやサッカーをしたり、ダメだよって言われても木登りをしたり、ブランコに立ち乗りしたり。唯一、動物園に家族で行ったとき、白いイタチのような動物のおもちゃを買ってもらって、名前までつけて、一緒に寝たりして、すごく大事にしていました」
「トイ・ストーリー」で好きなキャラクターは「ボー・ピープ」だという。
「子どもながらにボーの大人の色気と落ち着き……。きれいなお姉さんってこういうことかって思いました。まさか『4』であんなカッコよくなるとは思ってなかったんですけど。あの色気に打ちのめされました。子どもの頃、戸田恵子さんの落ち着いた声が好きで。ボーが出てくると、時間がゆっくりに感じられるというか、その雰囲気がすごく好きでした。多分、私の中で憧れの女性なんでしょうね」
最後に「トイ・ストーリー5」の見どころを聞いた。
「もちろん親子に見ていただきたいです。今回、原点回帰といわれていて、時代に沿っておもちゃってどんどん変わっていく。子どもはやっぱり新しいものに食いつくから、それが今回、デジタルの最新機器のリリーパッドなんです。内容がしっかり今時になっていて、これまでのシリーズとのギャップも楽しんでいただきたいですし、初めて見る方が、これまでのシリーズを見てみたいと思えるような作品です。もちろんウッディとバズのバディー感、大好きなコンビが帰ってきたところも楽しめます」とメッセージを送った。
(取材・文・撮影:細田尚子/MANTANWEB)
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