ドラゴンボールDAIMA
第10話 ウナバラ
12月16日(月)放送分
「5分アニメ」といわれる放送時間が5分から10分未満の深夜アニメが急増している。5分アニメの地上波での放送は11年ごろから増加し、関東圏では今年1~4月だけで10年の年間放送本数の約4倍に達している。DVDの売り上げ不振にあえぐアニメ業界の切り札となるか。5分アニメの現状を追った。(毎日新聞デジタル)
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5分アニメは4コママンガを原作とした作品が多いのが特徴だ。「あいまいみー」「リコーダーとランドセル」などの4コママンガの5分アニメ化に携わってきた竹書房の木村淳さんは「原作が4コマの場合、アニメは3~5分くらいが見やすい。流れよくオチをつけることができる」とその魅力を語る。
5分アニメが注目されるようになったのは、06年ごろから「秘密結社鷹の爪」など低予算のショートアニメが流行したのがきっかけだ。5分アニメの放送本数(関東圏)は、10年は3本だったが、11年は6本、12年は8本と増え、今年は1~4月のみで「あいまいみー」「ヤマノススメ」など11本に達している。
5分アニメの制作に力を入れている竹書房は、「秘密結社鷹の爪」の人気を受けて、5分アニメに着目。09年に「ゆるめいつ」を制作し、テレビでは放送せずに、ネットで配信したり、DVDを販売したところ、黒字化に成功した。11年からは、5分アニメ「森田さんは無口。」を深夜帯に放送するなど、さまざまな作品の5分アニメ化に着手し、ほとんどの作品が黒字になっているという。
通常、アニメは、テレビ放送はあくまでもソフトや原作をPRする場で、DVDなどのソフトや原作の売り上げで制作費を回収するのが一般的だ。30分のアニメを1クール(12回)制作するには1~2億円程度の膨大な費用が必要となるが、近年はソフトの売り上げが減少傾向にあり、赤字のタイトルが多いという。ところが5分アニメは2000万円未満で制作できるため、利益回収のハードルが低く、赤字になるリスクを低減できる。5分アニメが増えている背景にはそういう制作側の意図がある。
また、視聴者側にも受け入れやすい土壌がある。総務省がまとめた11年の社会生活基本調査によると、国民全体の自由時間はインターネットを利用する時間が06年から1.5倍以上増える一方、テレビの視聴時間は25~34才で一人当たり10分以上減少している。インターネットやゲーム、スポーツなど趣味が多様化する中、現代人のテレビやDVD視聴に割ける時間が減っており、木村さんは「視聴者が30分の連続アニメを追いかけるのは大変だが、5分アニメは見やすく分かりやすい」と5分アニメが支持される要因を分析しており、実際に「見やすい」「30分アニメは忙しくて見れない」という反響が視聴者から届いているという。
4月期には「血液型くん!」「あいうら」「スパロウズホテル」など多くの5分アニメがスタートした。木村さんは「低予算で制作できることから、ほかの版元もどんどん参入している。しかし、ソフトの市場が全体的に落ち込んでいることもあり、新たなビジネスモデルを考えていきたい」と現状を冷静に分析する。一時の流行で終わるのか、それとも切り札となるのか? 5分アニメの今後の動向が注目される。
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