テレビアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」の映画化第3弾で、前2作の劇場版とは異なり完全新作となる「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」が26日に公開された。「魔法少女まどか☆マギカ」は、過酷な運命を背負う魔法少女らの姿を描いた作品で、2011年にテレビアニメを放送。ほのぼのとしたタッチからは想像のつかない重厚でクールな世界設定や、ドラマチックな展開が話題を呼び、第15回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞を受賞するなど高い評価を得た。今作は、昨年公開されたテレビシリーズを再編集した前2作とは異なり、オリジナルエピソードで“少女たちのその後”が描かれる。スタッフにはテレビシリーズを手掛けたクリエーター陣が集結し、宮本幸裕さんが監督、新房昭之さんが総監督を務めた。
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中学校に通う平凡な一人の少女・鹿目まどか(声・悠木碧さん)が、身を賭してすべての魔法少女たちを残酷な運命の連鎖から解き放ったあとの世界。まどかを救うため力を尽くしてきた魔法少女・暁美ほむら(声・斎藤千和さん)は、懐かしい笑顔との再会を夢見て、まどかが残した世界で戦い続けていた……という展開。
まどかにほむら、巴マミ、美樹さやか、佐倉杏子とオールキャストがそろい踏みした新作は、まさに圧巻の一言。そして新たなる魔法少女・百江なぎさも登場し、物語は一気にヒートアップしていく。映像美にもより一層の磨きがかかり、魔法少女へと変身するシーンはアートの雰囲気すら感じさせる。世界を変えてしまった先の少女たちの行く末を、暗喩的な描写も含め圧倒的な情報量でドラマチックに描くさまは魅惑的で、派手なアクションによる戦闘シーンも質、迫力ともに申し分ない。予想を裏切り続けるスリリングな展開はまさに“まどか☆マギカらしさ”が全開。クライマックスでは言葉にならないほどの衝撃とともに、“叛逆(はんぎゃく)”の意味が分かるはずだ。新宿バトル9(東京都新宿区)ほか全国で公開中。(遠藤政樹/毎日新聞デジタル)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
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