春奈るな:2枚目のアルバムは「等身大でいられるポップ路線で」

最近ツインからポニーテールにチェンジし「見た目も年齢相応になっていかないと」と語る春奈るなさん
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最近ツインからポニーテールにチェンジし「見た目も年齢相応になっていかないと」と語る春奈るなさん

 テレビアニメ「冴えない彼女の育てかた」や「ソードアート・オンライン」シリーズなど、数多くのアニソンを歌って人気の歌手・春奈るなさんが、2枚目のアルバム「Candy Lips」を25日にリリースした。「君色シグナル」「Startear」などシングル曲のほか、新曲を7曲収録。アルバムについて話を聞いた。

ウナギノボリ

 −−「Candy Lips」はどんなアルバムになりましたか?

 昨年12月に渋谷公会堂(東京都渋谷区)で行ったライブで、春奈るなの方向性はポップ路線なんだと、しっかり見えた気がしました。私自身、そういう曲を歌っているときは、とても等身大の自分でいられる気がして、自分のあるべき姿は、こういうことなのだろうという実感がありました。それで今回は、全体にポップ推しでいこうということで、ジャケット写真などビジュアル面でも、ビタミンカラーを採り入れて、楽曲的にもみんなで盛り上がれる楽曲をたくさん収録しました。タイトルの通りの可愛い曲もありますし、さまざまなタイプの楽曲が詰まった、1枚ですごく楽しんでいただけるアルバムになりました。

 −−非常にポップでキャッチーな「みんな絶対キミが好き」もあれば、歌謡ロックな感じの「DESSERT」もあって、「恋の期限は3年、愛の期限は何年?」は、早口の歌でサウンドがオシャレですね!

 「みんな絶対キミが好き」は、恋に恋してる可愛い女の子の歌なので、明るく歌いました。ミュージックビデオはプリクラの中で撮っていて、みんながプリクラのカメラの目線で、私がいろんな衣装を着て撮影しているところをのぞき見しているような感覚になれると思います。最後には眼鏡に白衣で出てくるので、最後まで見てほしいです。

 「DESSERT」は、前回のアルバムにおける「狂騒リフレイン」のような位置づけで、ライブで盛り上がる曲になっていくんじゃないかと思います。いつになくセクシーな感じで歌っていて、途中でせりふも入っているので、きっと思わずドキッとするんじゃないかな? 歌詞には結構攻撃的な言葉が出てくるのですが、私は見た目に反して男の子っぽいといわれるときもあって。そういう隠された一面が引き出されているかもしれませんね。

 「恋の期限は3年、愛の期限は何年?」は、最初に聴いたときは、ちょっとボカロっぽさを感じて……。私はボカロ曲も好きで、ボカロにハマるきっかけになった「炉心融解」という曲に近いものを感じています。デモを聴いたときから一目ぼれして、どんなに難しくても絶対に歌いたい! と思った曲です。でも本当に大変で、何度もやり直してやっと録音することができました。

 −−「恋の期限は3年、愛の期限は何年?」というタイトルが面白いですね。

 はい。恋って片思いとか独りよがりなものだから、思いが届かない時点で終わってしまって、それできっと短いのでしょうね。でも愛は、相手がいて二人で育んでいくものだから、いくらでも無限にもなれるのだと思います。私の場合は、もっぱら妄想恋愛なので、二次元キャラに置き換えて考えるんですけど(笑い)。この歌では、恋の期限は3年と歌ってますが、二次元キャラに対する恋は無期限です!!

 −−「乙女の願い事」という曲ではGARNiDELiAさんとコラボしていますね。

 GARNiDELiAのボーカル・メイリアちゃんとは同い年で、以前から仲よくさせていただいていて。昨年「ANIMAX MUSIX」というイベントで、GARNiDELiAとのコラボでfripSideさんの「only my railgun」を歌わせていただいて、そこからさらに仲よしになって、今回のコラボが実現しました。GARNiDELiAらしさと春奈るならしさが、見事にマッチングした曲で、途中でメイリアちゃんとガールズトークを繰り広げているところが聴きどころです。

 −−ガールズトークのところは台本があった?

 台本というほどではありませんが、歌詞がデート直前の女の子のドキドキした気持ちを歌っているので、明日のデートはポニーテールとツインテールのどっちがいいかな? とか、相談をしている会話になっています。結局この歌の中では、ポニーテールに白のワンピースに決めるんですけどね。

 −−春奈さんと言えば、ツインテールというイメージでしたが。

 最近ポニーテールに“ジョブチェンジ”しました(笑い)。ずっとツインできたので、次はポニーだろうと。ツインは幼く見られてしまうので、見た目も少しずつ年齢相応になっていかないとなと思って(苦笑)。

 −−ラストの「Beautiful World」という曲は、春奈さんご自身の作詞で、妄想癖のことも重ねて歌っていますね。

 曲を聴いたとき、すごくキラキラしていたので、夢というものが自分の中に浮かんで。じゃあそれを、想像とか妄想と重ねて歌ったらいいんじゃないかと。で、そこに手紙を読むような雰囲気でメッセージを込めました。

 妄想と聞くと、自分の殻に閉じこもっているような、ネガティブなものにとらえられがちなのですが…。妄想することで、自分が救われたこともあるし、自分の原動力にもなっているから、決して悪いことではないと思っていて。曲を聴いてくれている人の中には、私と同じように想像したり、妄想したりすることが好きな人もたくさんいると思うので、そういう人の背中を押せたらいいなと思っています。

 −−あと、「夜の虹を越えて」は壮大な楽曲ですね。

 ゲーム「ソードアート・オンライン−ロストソング−」(PS3、PS Vita)のエンディングテーマで、世界平和みたいなものを願った、慈愛に満ちたイメージ。ゲームに出てくるセブンという女の子がいて、その子の歌声を担当させていただいて歌いました。

 セブンは、見た目はすごく可愛らしいんですけど、内面にはすごく力強い意志を持っているキャラクター。そういう見た目と内面のギャップは、私自身にも通じるところがすごくありました。見た目は幼いけど、歌声は意外とセクシーだねって言われたりするので。見た目でセクシーと言われたことは、一切ないんですけどね(笑い)。

 −−では、今後は見た目でもセクシーと言われるように?

 セクシーかどうかは別にして、年相応に見られるようになりたいですよね。いつまでも中学生と間違えられるのは、ちょっとなって(笑い)。

 <プロフィル>

 はるな・るな 1991年10月11日生まれ、東京都出身。2012年にシングル「空は高く風は歌う」でデビュー。「Overfly」「アイヲウタエ」などがヒット。ファッション雑誌「KERA」(MALL OF TV)、モデルとしても活躍。5月6日に東京・メルパルクホール(東京都港区)、5月10日に大阪・森ノ宮ピロティホール(大阪市中央区)でワンマンライブ「春奈るな LIVE 2015 “Candy Lips”」を開催する。

 (インタビュー・文・撮影:榑林史章)

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