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猪瀬直樹さんのロングセラー・ノンフィクション「昭和16年夏の敗戦」を原案に創作を加えたドラマと、総力戦研究所の史実を伝えるドキュメンタリーで構成されるNHKスペシャル(Nスペ)「シミュレーション~昭和16年夏の敗戦~」が、8月16、17日に2夜連続でNHK総合で放送される。
日米開戦前夜の1941年夏、首相直属の総力戦研究所で日本とアメリカが戦った場合のあらゆる可能性がシミュレートされた。官僚、軍人、民間から選抜された若きエリートたちが導き出した結論は日本の“圧倒的な敗北”だった……という内容。戦後80年の夏におくるこん身のNHKスペシャルとなる。
主演を池松壮亮さんが務め、仲野太賀さん、岩田剛典さん、中村蒼さん、三浦貴大さん、國村隼さん、佐藤隆太さん、江口洋介さん、佐藤浩市さんらが出演。映画「舟を編む」(2013年)や「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」(2017年)などで知られる石井裕也監督が、初めて戦争ドラマを手がけた。
前編が8月16日午後9時、後編が17日午後9時から放送される。
◇あらすじは以下の通り
昭和16(1941)年4月。平均年齢33才の、多くの若きトップエリートたちが緊急招集された。軍人・官僚・民間企業から選抜された彼らは、将来の日本のリーダーとなるべき人材を養成する目的で新設された総理大臣の直轄機関「総力戦研究所」に参加することになったのだ。
その目的は、軍事・外交・経済などの各種データを基に、日米が開戦した場合の戦局を正確に予測し、そのシミュレーション結果を近衛文麿首相(北村有起哉さん)、東條英機陸相(佐藤浩市さん)をはじめとする「本物の内閣」の面々を前に報告することだった。
当初、国や軍部の真意が分からず戸惑う宇治田洋一(池松さん)らエリートたち。もしシミュレーションの結果が上層部の意に沿わないものだった場合、自分たちの身にも害が及ぶのではないか……。宇治田や仲間たちはそれぞれが家族を抱える中、緊張にさらされ続ける。それでも、通常は国家機密である日本の国力を測るためのさまざまなデータにアクセスを許されるなど、宇治田たちはある種の興奮の中で、日米戦開戦後の戦局を占っていく。
侃々諤々(かんかんがくがく)の議論の末に「模擬内閣」の若き閣僚たちが導き出した最終結論は、「もしアメリカと戦えば、日本は必ず負ける」というあまりにも厳しい未来予測だった。エリートたちの理性は告げる。「この戦争は止めなければならない」とーー。
シミュレーション結果を「本物の内閣」に報告する日が来た。「模擬内閣」の若者たちは、勇気を振り絞ってシミュレーションが導き出した“現実”を国の指導者たちに伝えようとする。
果たして、東條英機らの反応は……。そしてその後、宇治田たちが目の当たりにする“残酷な結末”とは……。