この「徹子の部屋 反響・感想」ページは「徹子の部屋」の反響・感想記事を掲載しています。
俳優の斎藤工さんが、7月8日放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。映画好きの父の思い出や、好きな映画、俳優などについて語った。
1歳の頃に映画館で「E.T.」(1982年)を見たという。「暗闇と大きい音が怖くて、始まってすぐに泣き出して、母親が渋々僕を連れ出したっていうエピソードがあるんですけど、あの空間がすごく衝撃的だったんです」と回顧する。父親が映画関係の仕事をしていたため、映画館には毎週2、3本、父親が見たい映画に連れて行ってもらっていた。「僕は小学校低学年で『マルコムX』を劇場で見て、何だか分からなかった」と語る。
文芸映画も何本か見た。小津安二郎監督の映画で一番のお気に入りは「お早よう」(1959年)だ。「団地の子供たちがおならを競い合う部分が、世界の小津安二郎という存在を知らないのに、ゲラゲラ笑いながら面白く見た」と語る。同作にも出演している俳優の笠智衆さんは「親戚のような気持ちになります。小津アングルというのもあるかもしれないのですが、永遠の憧れの人です」と話す。
笠さんが同番組に出演した際の映像が紹介され、「いやー、染み入りますね今の言葉。SNSの時代に、いかに自分を自分の都合で表現するかという時代になってきている中、しゃべらない、3年に三口(男は3年に三口しゃべれば十分)って、すごいです」と舌を巻く。
“小津アングル”といわれるローアングルや自宅のような感覚の(セットの)設計など、「映像業界に入ってから分かってくる小津映画のすごさと笠智衆さんの表現の引き算の美しさは今なお恐れ入ります」「小津安二郎という偉大さを知らずに見て楽しめた原体験が僕の中ではとても大きいです」と語った。