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鈴木仁:「一緒にできて良かった」 ドラマ「さらば、佳き日」で山下美月と兄妹役でダブル主演

ドラマ「さらば、佳き日」の場面カット(C)テレビ東京

 テレビ東京系の「ドラマプレミア23」(月曜午後11時6分)枠で放送中の連続ドラマ「さらば、佳き日」で、アイドルグループ「乃木坂46」の山下美月さんとダブル主演を務めている俳優の鈴木仁さん。「コミュニケーションを自分からとっていくようにとは思いますが、あまり『主演だから』と意気込み過ぎず、一緒に作品を作る一人だと思っている」と自然体で作品に臨む鈴木さんに、出演が決まっての感想や演じる役どころ、山下さんの印象などを聞いた。

 ◇桂一役との共通点は「ボケッとしているところと長男」

 ドラマは、文乃ゆき名義で発表した「ひだまりが聴こえる」で話題を呼んだ茜田千さんの同名マンガが原作。地方都市に引っ越してきた広瀬桂一(鈴木さん)と広瀬晃(山下さん)は、新婚夫婦として仲むつまじく生活するが、実は兄妹。秘密を抱えた2人を取り巻く人間関係やさまざまな愛の形を描く。

 鈴木さんは本作への出演を、「今までとは違った恋愛要素がある作品で、オファーをいただいたことはうれしい」と喜び、「明るいだけではなくて、無言の間や互いを思う心の動きなど深みがある作品。どう作品と向き合っていこうか悩みつつ、とても楽しみに撮影を待っていました」と笑顔を浮かべる。

 桂一役について、「ボケッと楽に生きているようで、『17年間兄を演じていた』など節々に出てくるせりふで細かい自分作りというか。人との接し方は考えている。意外とそういうところ器用な部分もある人間で、不器用さも自分で作ったり自分のキャラクターを位置づけたりしていく要素だったなと感じた」と印象を語る。

 自身と似ているところを聞くと、「自分は家事をちゃんとやりますし、一人でも生きていける人間だと思います(笑い)」と切り出し、「ちょっとボケッとしているところと長男であることは同じかな」と回答。器用さの面ではと水を向けると、「人間的な器用さは自分ではわからないけど、ものづくりは好きな方。わかりやすい器用という部分では不器用ではないだろうなと思っています」と応じた。

 ◇「兄妹であることがベース」

 ダブル主演を務める山下さん演じる晃との穏やかな日常を演じる上で意識しているポイントを、鈴木さんは「兄妹ということは絶対に忘れないようにしている」と明かす。

 「恋愛要素は出てくるけど兄妹であることがベースなのは、この作品の軸になっている。日常会話を成立させる上では、お互いコミュニケーションをうまくとれているので、息が合っているところが多いのではと思っています」

 現場ではスムーズに撮影を進めるため、山下さんと意見交換もしているという。

 「『こういうふうにしたい』という相談よりは、キッチンとか日常生活での動きも多く、そういった動作が相手の邪魔にならないようにとかは、お互いに確認し合いながらやっているシーンは多いですね」

 そんな山下さんの印象を聞くと、「初対面から話しやすい印象があり、撮影以外でもよくしゃべっています」といい、「晃のちょっとものさみしい目線や笑顔は見ていて伝わってくるし、実際に見ながら桂一という役を作っていけている感覚はあります。一緒にできて良かったです」と感謝する。

 現場の雰囲気も「いい感じです」と手応えを口にし、「山下さんに取材があることを話すと、『私の印象を聞かれたらすてきな女性でしたって答えてね』と言われました」とにっこり。「俺は(すてきな男性でしたと取材で答えてほしいとは)言っていないです。もちろんすてきな男性と言ってくれていると信用しています(笑い)」と話し、チームワークの良さを感じさせた。(取材・文:遠藤政樹)

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