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マルコ・ポーロの冒険:NHKの“幻のアニメ” 「誰もやっていない」挑戦の裏側 スタッフが振り返る

「アニメーション紀行『マルコ・ポーロの冒険』」のイベント「アニメーション紀行『マルコ・ポーロの冒険』ALLファン祭り★プレミアム上映&トークショー」

 1979年~80年にNHKで放送されたアニメ「アニメーション紀行『マルコ・ポーロの冒険』」のイベント「アニメーション紀行『マルコ・ポーロの冒険』ALLファン祭り★プレミアム上映&トークショー」が4月13日、SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ(埼玉県川口市)で開催された。アニメを手掛けた丸山正雄プロデューサー、番組ディレクターの中村哲志さん、ミリアム役の一龍斎春水(麻上洋子)さん、ビドア役の小山茉美さんが登壇。ダナ役の水島裕さん、NHKの今村明子キャスターがMCを務め、“幻のアニメ”の制作の裏側を語った。

 ベネチアから東方に旅立つマルコ・ポーロの約24年にわたる大冒険を記録した「東方見聞録」を基に制作され、全43回が放送された。NHKでは第1回と最終回しか保存されておらず、“幻のアニメ”とも呼ばれていたが、視聴者や番組関係者が保管していた素材が発掘され、2021年に全話が完全収集された。放送から約46年の時を経て、NHKで全話再放送されることになった。

 アニメと実写を組み合わせた独特の映像が斬新だった。番組ディレクターの中村さんは「アニメと実写のフィフティーフィフティーという話で、難しいんじゃないか?と思っていた。誰もやっていないことだから、これからやろう!となった」と話すように挑戦的な番組ということもあり「マニュアルがあるわけじゃない」と苦労の連続だった。

 中村さんは実写の撮影のため、カメラマンと二人でイランとアフガニスタンを訪れた。中村さんにとって初めての海外ロケだった。遊牧民を撮影しようとしたが、なかなか見つからず「イランのロケの最中にソ連がアフガニスタンに侵攻してきた。一旦、日本に戻った。遊牧民を砂漠の中で探し回ったけど、イランでは見つからなかった。カンダハルで突然、現れた」と明かした。

 中村さんは「午後7時半の放送で期待されていたし、大成功を収めた感じはしなかった。今、見ると、意外といいかな? 僕は、アニメの専門家じゃないし、アニメのことを知らなかった。当時は、劇画タッチのアニメが実写と合わないんじゃないの?とも思っていたけど、今はよかったと思っています」と振り返った。

 丸山プロデューサーは「マッドハウスはなんでも仕事をやっちゃう。詳細を聞かずに、オーケーを出した。半分実写、半分アニメで、マルコ・ポーロのキャラだけ作ればいいと言われた。杉野昭夫のキャラクターがいいんですよ。キャラクターにほれたのは事実。マッドハウスは出崎(統)、杉野と作った会社。当時、出崎と杉野で新しくチームを作った方がいいんじゃないかという空気があった。川尻善昭の絵が入っていて、彼が絵の世界観を作ってくれた」と制作の裏側を語った。

 アニメと実写の融合という試みに戸惑うことがあったといい「現場に入ったら何をやったらいいのか分からなかった。実写のロケに行っているけど、何が入るか分からない。『実写を撮れなかったから、アニメでやってください』と言われ『できません』というやり取りがあった。初めてのことですから、やってみての勝負だった。誰もやったことがないから面白がってやっていた。止まっている絵でも迫力があるように見せる。ある種のマッドハウススタイルがこの作品で確立した」と話していた。

 イベントでは第8回「バグダットの幻想」、第16回「命の色」、第38回「ラージャの遺産」などが上映された。「アニメーション紀行『マルコ・ポーロの冒険』は、NHK総合で毎週土曜午前5時10分に放送中。

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