日本テレビ系の長寿演芸番組「笑点」の司会者を勇退した落語家の歌丸さんは5月22日、東京都内で行われた生放送後の会見に大喜利メンバーと一緒に出席。後任の6代目司会者に決まった春風亭昇太さんについて「100%お任せします、それしかない」と信頼を寄せると、昇太さんの良さに「明るさと若さ」を挙げ、「本当は若くないけど(笑い)、見た目が若い。その若さで番組を引っ張っていっていただきたい」とエールを送った。
歌丸さんの後任を決めるにあたって中村博行プロデューサーは「フラットに『笑点』が100年続くようにするにはと考えた」といい、その上で現在の大喜利メンバーで誰が司会に向いているか「一人一人、シミュレーションもした」とも告白。結果、昇太さん以外のメンバーは回答者として今後も必要という判断に至ったようで、中村プロデューサーが「この人(昇太さん)なら、『まあ、いっか』ってなったんです」と明かすと、昇太さんは「消去法じゃないですか!」と訴え、会見場は笑いに包まれた。
昇太さんは、第1回からの大喜利レギュラーで、2006年5月21日の放送から10年間にわたって司会を務めてきた桂歌丸さんの後任ということで「大変なことが待っている」としながらも、「とにかく自分らしくやるしかない」と力を込めた。
「笑点」は、1966年5月15日にスタートし、今年でちょうど50周年を迎えた国民的演芸番組。歴代司会者は初代が立川談志さん、2代目が前田武彦さん、3代目が三波伸介さん、4代目が三遊亭円楽さん。5代目が歌丸さんで、先月30日に行われた50周年特番(15日放送)収録中に、自ら勇退を発表。後任に注目が集まっていた。歌丸さんは、この日の放送が最後の出演で、今後は「終身名誉司会」に就任し、「笑点」の直前に放送される5分間番組「もう笑点」には登場する予定。
この日の番組は「笑点 歌丸ラスト大喜利スペシャル」と題し、放送枠を1時間半に拡大して午後5時半から生放送され、三遊亭小遊三さん、三遊亭好楽さん、林家木久扇さん、三遊亭円楽さん、春風亭昇太さん、林家たい平さん、山田隆夫さんに加え、人気グループ「TOKIO」がゲスト出演し、大喜利対決などが行われた。