「君の名は。」「すずめの戸締まり」などで知られるアニメ制作会社コミックス・ウェーブ・フィルムの最新作となる短編劇場版アニメ「しらぬひ」で、三木眞一郎さんが演じた酒におぼれた父・マサルを収めた本編映像の一部が、公開された。
主人公・湊の父親マサルは、家を出ていった妻への思いをこじらせたまま酒におぼれ、息子の湊と向き合うことができず、少年の心に深い影を落とす存在として現れる。公開されている映像では、湊と暮らす家の中は物が散乱、シンクの中には汚れた食器が山積みで、2人の生活が成り立っていない状態が見受けられる。これは、妻を失ったことで自らを見失ったマサルは息子を育てられておらず、家庭が荒れ放題だという様子を捉えており、荒んだ毎日にうんざりする湊と、生きる希望を失った父という関係性を表している。
「しらぬひ」は、圧倒的映像美で少年の痛みと愛を描く衝撃作。1996年の夏の終わり、熊本の海辺の町で酒に溺れる父と二人きりで息をひそめるように生きていた10歳の少年・湊は、弁天島に現れる少女の神さま“べんちゃん”と過ごすひとときだけが心のよりどころだったが、児童養護施設への入所が決まり、べんちゃんとの別れの時が迫る。湊は、ひとつだけ願いをかなえてくれるという海に浮かぶ不思議な光“しらぬひ”に祈りをささげるが、父への憎しみが募るにつれ、その祈りは取り返しのつかない呪いへと姿を変えていく。
主人公の少年・湊の声優を“あのちゃん”ことあのさん、湊の唯一の友である少女の神様・べんちゃんを花澤香菜さん、湊の父親・マサル役を三木さんが担当。商業劇場版アニメに初挑戦となる片野坂亮さんが監督を務める。主題歌は青葉市子さんの「しらぬひ」。