「第74回毎日映画コンクール」(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)の表彰式が2月13日、「ミューザ川崎シンフォニーホール」(川崎市幸区)で開催され、映画「蜜蜂と遠雷」(石川慶監督)でスポニチグランプリ新人賞を受賞した俳優の鈴鹿央士(おうじ)さんが出席した。鈴鹿さんは、女優の広瀬すずさんがスカウトしたという新進俳優。授賞式後の会見で、「広瀬さんに受賞を伝えたか?」という質問に「たまた事務所でお会いして、受賞のことや作品のことを話しました。『すごいね! おめでとうございます』って。うれしかったです」と明かし、照れ笑いを見せた。
受賞には「石川監督や(共演した)松岡茉優さんたちにおんぶに抱っこで連れて行ってもらったというか、僕一人の力ではないので、ありがとうございます」と喜びを語った。鈴鹿さんは同月11日に開かれた「第93回キネマ旬報ベスト・テン」では「蜜蜂と遠雷」「決算!忠臣蔵」(中村義洋監督)で新人男優賞を受賞した。授賞式からは電車で帰宅したといい「お客さんから『電車で帰るんですね』って言われました。今日は特別に車で帰れるみたいです」と笑みを浮かべた。
「毎日映画コンクール」は、日本で最も長い歴史を持つ映画コンクールの一つ。今回は「蜜蜂と遠雷」が、「スポニチグランプリ新人賞」のほか、「日本映画大賞」「監督賞」も受賞し、最多となる3冠を獲得。また、阪本順治監督の「半世界」も「蜜蜂と遠雷」と同様に3冠を獲得。「半世界」は、出演した池脇千鶴さんが「女優助演賞」を受賞したほか「脚本賞」「録音賞」も受賞した。
表彰式には、「カツベン!」で男優主演賞を受賞した成田凌さん、「新聞記者」で女優主演賞を受賞したシム・ウンギョンさん、「凪待ち」で男優助演賞を受賞した吉澤健さん、「半世界」で女優助演賞を受賞した池脇さんらも出席した。